「3月のライオン」完結?何巻まである?最新刊の発売状況やあらすじを解説

心に深く沁みるヒューマンドラマと将棋の世界を繊細に描いた人気漫画『3月のライオン』。

羽海野チカによるこの作品は、登場人物たちの成長や葛藤を丁寧に描き、多くの読者の共感を呼んできました。

連載開始から長年にわたり愛されてきた本作ですが、果たして物語は完結しているのでしょうか?現在何巻まで刊行されており、最新刊の発売状況は?

本記事では、『3月のライオン』の最新情報や各巻のあらすじ、今後の展開について詳しく解説します。ファンもこれから読む人も必見の内容です。

目次

『3月のライオン』完結?現在の最新状況

3月のライオン

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結論から言えば、『3月のライオン』は2025年5月時点でまだ完結していません。白泉社の雑誌『ヤングアニマル』で2007年より不定期連載中であり、コミックスは最新第17巻まで刊行されています。

作者の羽海野チカ先生自身も「ラストスパート(最後の追い込み)」という言葉を使っており、物語は現在最終章に差し掛かっている段階です。ただし最終回にはまだ至っておらず、ファンの間では「全20巻程度で完結するのでは」といった予想も囁かれています。

連載ペースは決して早くなく、羽海野先生は当初から体調面も考慮しながら不定期連載を続けてこられました。

2024年には体調不良により救急搬送され、一時休載する事態もありましたが、その際には「健康で最終回までちゃんとキャラクターたちと物語を送り届けねばと改めて思いました」とコメントし、最後まで物語を描ききる決意を示しています。

このように、物語は現在も進行中であり、作者も読者も完結まで見守っている状況です。

最新刊は何巻?発売日とその内容

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『3月のライオン』の最新刊は第17巻で、2023年8月29日に発売されました。第16巻から約2年ぶりの新刊となったこの巻では、物語がクライマックスに向けて大きく展開します。

零(れい)と二海堂の宿命の対局(獅子王戦・決勝トーナメント準々決勝)が描かれ、師匠・島田の弟子同士であり良きライバルでもある二人が熱戦を繰り広げます。

奇抜な手を繰り出す零と堅実に攻める二海堂の戦いの行方は最後まで目が離せず、読者から「熱すぎる勝負」と評されました。激闘の末、零は二海堂を破りますが、対局後には二海堂との友情がさらに深まる感動的なシーンも描かれています。

第17巻では将棋の対局だけでなく、川本家の長女・あかりの新たな挑戦にもスポットが当たります。和菓子屋「三日月堂」の3代目として店を切り盛りするあかりが、商店街の夏祭りを通じて地域の人々に“おいしい”を届けるエピソードが描かれ、明るくたくましいあかりの奮闘が読後に温かな気持ちを残します。

また、その過程で建設業者の若手青年との縁が生まれるなど、あかりの将来にも関わる伏線が張られている点も見逃せません。

なお、第17巻巻末のあとがきにて羽海野先生は「いよいよ本当のラストスパート」と綴っており、物語が最終盤に入ったことを示唆しています。

ファンにとっては嬉しくも寂しい知らせですが、内容は一層充実しており読み応え十分です。

次巻第18巻の発売日は未定ですが、過去の刊行ペースから推測すると2025年後半頃になる可能性があります。発表を心待ちにするとともに、今後の展開に期待が高まります。

次巻である18巻は2025年07月28日頃の発売予想です。(公式の発表ではありません)

コミックス既刊一覧(1~17巻)とあらすじ

『3月のライオン』は現在第17巻まで刊行中で、それぞれの巻で零と周囲の人々の物語が少しずつ進展していきます。

以下に各巻の発売日主な内容の概要をまとめました。巻を追うごとに主人公・桐山零の成長や、川本家の三姉妹との絆、将棋界での戦いが深掘りされていく様子がわかります。

スクロールできます
巻数発売日     主なあらすじ(物語の主な展開)
1巻

2008年2月2217歳のプロ棋士・桐山零が下町で一人暮らしを始め、川本家のあかり・ひなた・モモ三姉妹と出会う。幼い頃に家族を亡くし深い孤独を抱える零だが、温かい三姉妹との交流を通じて失くした心の温もりを少しずつ取り戻し始める。
2巻
2008年11月28日川本家との交流が続く中、零の義姉・香子(幸田家の娘)や彼女の恋人である後藤といった因縁の人物が登場。零は香子との複雑な関係や将棋への焦燥に苦しみつつ、自問自答を繰り返す日々を送る。周囲の優しさに触れながらも孤独を拭えない零の葛藤が描かれる。
3巻
2009年8月12日j高校生活を送る零だが学校では孤立しがちで、将棋の面でもスランプ気味。師匠で義父の幸田との確執や、自らを追い詰めるような対局で精神的に追い込まれる。しかし川本家や友人たちの支えにより、少しずつ前を向く強さが芽生え始める。
4巻

2010年4月9日零は新人戦や順位戦などプロ棋士としての舞台で奮闘。そんな中、冷え切っていた義父・幸田との正式な初対局が実現。将棋盤上での真剣勝負を通じて、零は自分の存在意義や棋士としての覚悟に向き合う。対局後、零の中で何かが変わり始める重要な転機となる巻。
5巻
2010年11月26日零が高校2年生に進級。川本家の次女ひなたが、中学校で同級生をいじめから庇ったことをきっかけに自分がいじめの標的になってしまう。零は明るさを失わないひなたの姿に心を動かされ、**「何があっても彼女を守る」**と心に誓う。物語は零と川本家の絆がより深まる局面へ。
6巻
2011年7月22日いじめ問題で苦しむひなたを巡り、川本家と零は懸命に支える。ひなたは辛い状況に耐えながらも信念を曲げず、零もまた彼女の勇気に救われる形で心の傷が癒されていく。同じ頃、零の盟友二海堂晴信が新人王戦の対局中に持病の腎臓病の悪化で倒れてしまう。
7巻
2012年3月23日二海堂の入院を機に、零は親友を救うため敢えて千日手で対局を引き分けに持ち込み、二海堂を棄権させる策を選ぶ。その行為に怒りを燃やした零は、新人戦決勝で山崎を破り新人王のタイトルを獲得。一方、ひなたのいじめ問題も周囲の協力で徐々に解決へと向かい、零の奮闘が実を結び始める。
8巻
2012年12月14日新人王となった零は、その記念対局として名人・宗谷冬司との初対局に臨む機会を得る。夏休み、零はひなたの高校受験を家庭教師としてサポートし、ひなたは無事合格。いじめを乗り越え新たな環境へ踏み出すひなたと、それを見守る零の姿が描かれ、物語は新章へ移行していく。
9巻
2013年9月27日川本家に平穏が戻った矢先、行方不明だった三姉妹の実父・誠二郎が突然現れる。祖父・相米二の入院に乗じ「一緒に暮らそう」と持ちかける誠二郎の真意は、川本家の家屋に新しい妻子を住まわせることだった。無責任な父親の実態を知った零は、誠二郎の企みを阻止すべく動き出す。
10巻
2014年11月28日零は教師の林田や先輩・野口の協力で誠二郎の情報を集め、彼の身勝手さを把握する。そして川本姉妹を守るため、誠二郎に対し「自分はひなたの婚約者だ」と宣言し退散させることに成功。しかし、突然の婚約発言にひなたは困惑し、零自身も自分の本心を伝えきれず二人の関係はぎこちないまま次巻へ持ち越される。
11巻
2015年9月25日諦めの悪い誠二郎は、零が大阪遠征で不在の隙を狙い再び姉妹に接触。対局(対藤本雷堂戦)を早指しで勝利し急ぎ戻った零は、異母妹まで連れてきた誠二郎と対峙する。最終的にあかりとひなたが父親に絶縁宣言を叩きつけ、誠二郎は退散。川本家に再び平和が訪れ、零とひなたの関係修復が今後の課題となる。
12巻
2016年9月29日零は川本家の祖父・相米二から長女あかりの心の孤独を指摘され、彼女にふさわしい伴侶を探そうと決意する。夏祭りの手伝いの最中、島田八段や林田先生に目をつけ、あかりとの縁を作ろうと画策。一方で、零と二海堂は東洋新聞社主催のオープントーナメント本戦に挑むが、零は強豪・辻井に完敗し早期敗退。
13巻
2017年9月29日オープントーナメントでの悔しい敗北と、親友・二海堂が宗谷名人相手に健闘する姿を目の当たりにし、零は嫉妬と刺激を覚える。自らも名人の視界に入る棋士になるべく、改めて研鑽を誓う零。同時に、島田・林田を川本家の釣り旅行に誘いあかりと交流させるなど、縁結びに奔走。ひなたは「零ちゃんとお姉ちゃん(あかり)はお似合い」と漏らし、零を動揺させる。文化祭と職団戦の日程が重なったことに零が寂しさを感じ、自分の世界が広がっていることに気付くエピソードも。
14巻
2018年12月21日高校最後の文化祭当日、零は職団戦(林田先生たちの社会人将棋大会)と重なったことを悔やみつつも両方に関わろうと奔走。ひなたは再度「お姉ちゃんと零ちゃんはお似合い」と口にするが、その裏には「大切な人(零)をまた失うのでは」という不安があった。島田や友人の計らいで文化祭後半に零は駆けつけ、夜の校庭でひなたに自分の本当の想いを告白する。この巻では羽海野先生の前作『ハチミツとクローバー』の登場人物たちがカメオ出演する遊び心もあり、物語とファンサービスが融合した内容。
15巻
2019年12月26日文化祭での告白を経て、零とひなたは正式に恋人同士として歩み始める。長い道のりを経て結ばれた二人の日常には温かな幸せが満ちる。一方、将棋では零が挑む獅子王戦の予選トーナメントが佳境に。準決勝で新星の野火止あづさ八段、決勝でその師匠・田中名人を辛くも破り、本戦出場を決める。しかし強敵との連戦の中で、零は対局中に意識が真っ暗になるようなスランプ症状に苦しみ始める。ひなたに諭された零は悩みを一人で抱え込まないことを約束し、この問題に二人三脚で向き合うことに。
16巻
2021年9月29日ひなたの支えで心の重荷を下ろした零は、闇に囚われる感覚から解放され、獅子王戦の本戦トーナメントに臨む。島田研究会の強豪棋士たちが集う中、零は準々決勝で久々の公式戦対決となる二海堂との対局に挑む。幼少から切磋琢磨してきた親友との真剣勝負は白熱し、互いの全てをぶつけ合う死闘の末に零が勝利。対局後、零は初めて心から二海堂に胸の内を開き、固い友情で結ばれた戦友として新たな関係を築く。巻の後半では大晦日からお正月にかけて川本家で過ごす温かなエピソードも収録され、日常の幸せが丁寧に描かれる。
17巻
2023年8月29日獅子王戦本戦での零VS二海堂戦が描かれる(詳細は前述)。熱戦を経て零が勝利し、二人の絆は一層強固に。師匠・島田は弟子たちの成長に目を細め、自身もタイトル挑戦に燃える姿が垣間見える。また、川本家ではあかりが三日月堂の新展開として出張販売やケータリングに挑戦。商店街の人々を巻き込んで大奮闘する中、新たな出会いも生まれ、あかりの未来に光が差し込む予感を残して次巻へ続く。あとがきで作者が「物語はいよいよラストスパート」と宣言した、完結間近の充実の一冊。
画像 引用元 コミックシーモア

各巻のストーリーを通じて、零が抱える孤独と成長、川本家の人々との触れ合い、将棋を通じたドラマが丁寧に積み重ねられているのがわかります。

巻数を重ねるごとに物語の軸である「将棋界での挑戦」と「川本家との日々」の二つが交錯し、読者を引き込んできました。特にひなたのいじめ問題から父親との決別、そして零とひなたの恋に至る流れは、多くの読者の心を揺さぶり大きな反響を呼んでいます。

「巻を追うごとに泣けるシーンが増えていく」「登場人物たちが本当に愛おしい」といった声も多数上がっており、完結に向けてその期待はますます高まっています。

登場人物・キャラクター

イメージ画像:漫画note作成
  • 桐山 零(きりやま れい)
  • 川本 あかり(かわもと あかり)
  • 川本 ひなた(かわもと ひなた)
  • 川本 モモ(かわもと モモ)
  • 二海堂 晴信(にかいどう はるのぶ)
  • 幸田 香子(こうだ きょうこ)
  • 宗谷 冬司(そうや とうじ)

桐山 零(きりやま れい)

本作の主人公で、17歳のプロ棋士。幼い頃に家族を事故で失い、養父の幸田家に引き取られるも、将棋の才能が原因で家庭内に亀裂が生じ、孤独を抱えるようになります。

東京の下町で一人暮らしをしていたが、川本家の三姉妹と出会い、少しずつ心を開いていきます。将棋を通じて成長していく姿が描かれています。

川本 あかり(かわもと あかり)

川本家の長女で、母親代わりとして妹たちを支える優しい女性。昼は祖父の和菓子屋を手伝い、夜はバーで働いて家計を支えています。酔っていた零を介抱したことがきっかけで交流が始まり、彼にとって心の拠り所となります。

川本 ひなた(かわもと ひなた)

川本家の次女で、明るく元気な中学生。友人がいじめに遭った際に立ち向かうなど、正義感が強い一面も。零とは同じ高校に通い、彼にとって大切な存在となっていきます。

川本 モモ(かわもと モモ)

川本家の三女で、幼稚園児。無邪気で愛らしい性格で、零にも懐いています。彼女の存在が、零の心を和ませる場面が多く描かれています。

二海堂 晴信(にかいどう はるのぶ)

零の親友でありライバルの若手棋士。病弱ながらも将棋への情熱は人一倍で、零にとって良き理解者。彼の明るい性格が、物語に彩りを添えています。

幸田 香子(こうだ きょうこ)

零の義姉で、幸田家の長女。将棋の才能に恵まれた零に複雑な感情を抱き、時に辛辣な態度を取ることも。しかし、彼女なりの葛藤や思いが描かれています

宗谷 冬司(そうや とうじ)

若き名人で、将棋界の頂点に立つ存在。寡黙で神秘的な雰囲気を持ち、零にとって目標であり、越えるべき壁として描かれています。

読者の反応・SNSでの声

イメージ画像:漫画note作成

長年にわたり愛されている『3月のライオン』だけに、読者の反応も熱く多彩です。SNSやレビューサイトでは、物語の展開や作者の状況に対して様々な声が上がっています。

完結を巡る反応

完結を巡る反応としては「ちゃんと完結できるか心配」「早く結末を読みたいけれど終わってほしくない」という複雑な声が多数見られます。

実際、2025年4月にはあるファンが「最近連載のペースやページ数が激減していて少々心配です。健康で長生きして頂きたいのですが……」と羽海野先生の体調と完結を気遣う投稿をして話題になりました。

これには「作者の体調が第一」「無理せず執筆してほしい」という共感が集まり、ファン全体で作者を支える雰囲気が醸成されています。

物語の内容に対する反応

物語の内容に対する反応としては、直近の17巻発売時に「零と二海堂の対局に涙した」「島田八段の存在感に震えた」「川本家のエピソードが微笑ましくて和んだ」といった声が多数上がりました。

特に零と二海堂の熱戦は「笑いながら読んでいたのに途中から泣いてしまった」「二人が出会えて本当によかった」と多くのファンを感動させ、対局後に零が二海堂を支える場面では「友情に胸が熱くなった」との感想が見られます。

また、ひなたとの恋愛が進展した15巻発売時には「ようやく零くんがひなちゃんに想いを伝えられて良かった」「当たり前の幸せを噛みしめる二人の姿に涙」と、長年の想いが報われた展開に歓喜するファンのコメントが多く寄せられました。

レビューサイトの評価

レビューサイトでも本作の評価は非常に高く、「毎巻心に刺さる名言がある」「人間ドラマとして傑作」「読むと優しい気持ちになれる」との声が並んでいます。

将棋のルールがわからなくても楽しめる点や、いじめ・家族・孤独といったテーマの描き方が「リアルで共感できる」「救われる思いがする」と評判です。

その一方で、「物語後半はサブキャラの掘り下げが多く、序盤の重厚な葛藤が薄れた」という意見や、「香子や後藤との因縁が途中で薄まったのが残念」との指摘も一部で見られました。

しかしそれでも「羽海野チカ先生ならきっと満足できる結末にしてくれる」という作者への信頼を語るファンが大半で、連載の続きと完結を心待ちにしています。

SNS上では

SNS上では、新刊発売日や『ヤングアニマル』の掲載日になると「#3月のライオン」がトレンド入りすることもあり、ファン同士で最新話の感想や考察が活発に交わされています。

特に羽海野先生のツイートはファンにとって大きなニュース源で、休載・再開情報やコミックス特装版グッズの紹介などがあると瞬時に拡散されます。

読者からのリプライには感謝や激励が溢れ、公式アカウント「3月のライオン情報局」も定期的に最新話掲載や関連商品の情報を発信してファンとの交流を図っています。

総じて、読者と作者・作品の距離が近いのも『3月のライオン』の特徴と言えるでしょう。

『3月のライオン』の魅力と読むべき理由

イメージ画像:漫画note作成

「将棋漫画」と聞くとハードルが高い印象を持つ方もいるかもしれませんが、『3月のライオン』は将棋の知識がなくても存分に楽しめるヒューマンドラマです。その最大の魅力は、何と言っても登場人物の心情描写と温かな人間関係にあります。

主人公の桐山零は幼い頃に家族を失い心に深い孤独を抱えていますが、川本家の三姉妹や棋士仲間との出会いを通じて「失ったものを少しずつ取り戻していく」物語が紡がれます。

このテーマは読む者の胸を打ち、零が心を開いていく過程に寄り添うような感動があります。読者からは「零くんの成長に自分も勇気づけられた」「温かい涙が流せる作品」との声が上がるほど、心理描写の巧みさとストーリーの優しさが評価されています。

将棋の対局シーンも非常に熱く描かれていますが、ルールが分からなくても大丈夫です。羽海野先生はコマの動きや勝負の流れを擬音や比喩表現で視覚的・感情的に表現するのが上手く、将棋を知らなくてもキャラクターの感じている緊張や喜びが伝わってきます。

「盤上のドラマ」と「日常のドラマ」が相互に響き合い、将棋の勝敗が登場人物たちの人生とリンクしているため、読んでいるうちに自然と将棋そのものにも興味が湧いてくる仕掛けになっています。

さらに、『3月のライオン』は脇役キャラまで魅力的です。川本家のおじいちゃんや、二階堂・島田といった棋士仲間、学校の友人たち…それぞれが物語に厚みを持たせています。

いじめに立ち向かったひなたの強さ、家族を守るため奮闘するあかりの包容力、勝てない悔しさに耐える島田の背中、病と闘いながら将棋に情熱を注ぐ二海堂の健気さなど、多彩な人間模様が読む者の共感を誘います。まるで自分もその世界の一員になったような臨場感が味わえるのも、本作の大きな魅力です。

羽海野チカ先生ならではの繊細で温かみのある絵柄も、本作を語る上で欠かせません。前作『ハチミツとクローバー』で培われた表情豊かなキャラクター描写や、美しい季節の風景描写が『3月のライオン』でも存分に発揮されています。

実際、第14巻では『ハチクロ』のその後が描かれる遊び心もあり、羽海野ファンにとって嬉しいサプライズとなりました。こうした細部のサービス精神も作品世界への愛着を深めてくれます。

最後に、『3月のライオン』は数々の漫画賞に輝く折り紙付きの名作です。マンガ大賞(第4回)、講談社漫画賞一般部門(第35回)、手塚治虫文化賞マンガ大賞(第18回)、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞(第24回)など、錚々たる賞を受賞しており、物語の質はお墨付きと言えるでしょう。

専門家・批評家からも「社会現象的ヒット」「2010年代ベスト級」と評価されており、まさに**読むべき一冊(シリーズ)**として広く推薦されています。

初めて読む人へ :序盤は将棋や零の過去の設定説明があり、少しゆったりとしたペースですが、ぜひ3巻目くらいまで読んでみてください。川本家との出会いから零の心境が変化し始め、物語に引き込まれるはずです。中盤以降は波乱万丈な展開が待っていますが、その先にある温かな着地点に向けて物語がどう収束していくのか、今まさに最終章で描かれつつあります。人生の機微と優しさが詰まった『3月のライオン』、完結前の今だからこそ、一気読みして追いつく価値のある作品です。

作者・羽海野チカのコメントと「完結」に関する発表

イメージ画像:漫画note作成

『3月のライオン』作者の羽海野チカ先生は、本作が長期連載となる中で折に触れて読者へのメッセージを発信しています。特に2024年7月、体調不良による休載の際にはX(旧Twitter)で謝罪とお礼のコメントを投稿し、大きな話題となりました。

羽海野先生は「6月から7月前半にかけて体調不良でなかなか作業が進まず、救急車も原稿休載も初めてで情けなかった」と心境を明かしつつ、読者からのたくさんの励ましに「ものすごく元気をいただきました」と感謝。

「健康で最終回までちゃんとキャラクターたちと物語を送り届けねばと改めて思いました。慎重に焦らずコツコツ積んでいこうと思います」と語り、最後まで作品を描き切る強い意志を表明しています。

羽海野先生は2024年に画業41周年を迎え、自身の年齢について「読者のおばあさんくらいの年齢」と冗談めかして語る場面もありました。ファンからは「どうかお体を大切に」「無理せず描き続けてほしい」との声が多数寄せられています。

先生はこれまでにも幾度か休養を挟みつつ執筆を続けており、『3月のライオン』も休載→再開を繰り返しながら物語を進めてきました。そのため、読者の間では「ゆっくりでいいから最後まで読みたい」「先生のペースで完結まで付き合います」といった温かな応援の声が広がっています。

また、コミックスのあとがきや作者コメントにおいて、羽海野先生は度々完結への展望をほのめかしています。第17巻のあとがきで「いよいよ本当のラストスパート」と記したのがその一例で、この言葉はメディアやファンの間でも取り上げられました。

これにより、「物語はいよいよ最終盤」「あと数巻で完結か?」といった予想が一気に広まりました。実際、ファン有志の推測では全20巻程度での完結が有力視されています。

公式から明確な最終回の告知はまだありませんが、物語上はクライマックスが近いことは確実です。羽海野先生は「ほんとうに、読者さんがいてくださるからこそ…」と読者への感謝を繰り返し述べており、読者と共に最終回へ向かうというスタンスが感じられます。

完結が発表される際には、公式サイトや白泉社からのニュースになるはずですので、引き続き最新情報を注視しましょう。

漫画全巻を無料で読めるサイトやアプリはある?

イメージ画像:漫画note作成

漫画を全巻無料で読みたい。そんな願望を抱く読者は少なくありません。確かに、インターネット上では「全巻無料」や「無料で一気読み可能」といった言葉を見かけることがありますが、それらの多くは注意が必要です。

まず、正規の方法で漫画を無料で読む方法としては、以下のようなものがあります。

  • 公式アプリのキャンペーン利用
     出版社が運営する漫画アプリ(例:少年ジャンプ+、マガポケ、マンガワンなど)では、期間限定で全巻または数巻を無料公開していることがあります。特定作品のアニメ化・映画化を記念したフェアでは、1~3巻が一気読みできるケースも。
  • 電子書店の無料試し読み
     Amazon Kindleやebookjapan、BookLiveなどの電子書籍ストアでは、1巻まるごと無料や試し読みページが豊富な作品もあります。キャンペーン期間中には複数巻が無料になることもあるため、定期的なチェックが有効です。
  • 図書館の電子書籍サービス
     一部の自治体では、図書館の電子貸出サービスにより漫画をオンラインで読むことも可能です。登録制かつ点数制限がありますが、合法かつ安心して利用できます。

ただし、すべての巻を常時・完全に無料で読む方法は存在しません。正規の出版物である以上、作者や出版社に利益が還元される形で提供されるのが原則です。

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【危険】漫画rawや漫画バンクは違法サイト

「無料で漫画全巻が読める」とうたうサイトの中には、「漫画raw」「漫画バンク」などの違法アップロードサイトが存在します。これらのサイトは著作権を無視して漫画を無断転載しており、利用すること自体が法律違反の助長行為とみなされる可能性があります。

2021年には「漫画村」運営者に実刑判決が下され、違法サイト利用者も含めて社会的に大きな問題となりました。また、違法サイトには以下のようなリスクもあります。

  • ウイルス感染やフィッシング詐欺の危険
  • 悪質な広告による詐欺・課金トラブル
  • 個人情報の漏洩や不正アクセスのリスク

特にスマホやタブレットからアクセスした際はセキュリティが弱く、知らないうちに端末が乗っ取られるケースも報告されています。

「違法と知っていたが読むだけなら大丈夫」という考えは非常に危険です。知らぬ間に犯罪に加担してしまうことにもなりかねません。

アニメ版やスピンオフ作品の展開

イメージ画像:漫画note作成

『3月のライオン』はメディアミックス展開も豊富です。

  • TVアニメ版
  • 実写映画化
  • スピンオフ作品
  • 公式ガイドブックや関連グッズ

TVアニメ版

TVアニメ版はシャフト制作・新房昭之監督のもとで、第1シリーズ(全22話)が2016年10月から2017年3月まで、第2シリーズ(全22話)が2017年10月から2018年3月までNHK総合テレビで放送されました。

アニメは原作に非常に忠実な内容で、第1シリーズがコミックス1~5巻部分、第2シリーズが5~9巻部分(ひなたのいじめエピソードの決着あたり)までを描いています。主人公・零役を河西健吾さん、川本ひなた役を花澤香菜さんが演じ、丁寧な心理描写と映像美で高い評価を得ました。

特に川本家の温かな日常や零の内面描写が映像で深く表現され、「2010年代を代表する名作アニメの一つ」と称賛する声もあります。

現時点でアニメ第3シリーズ(続編)は制作発表されていません。原作ストックはあるものの、作者の休載もあって物語進行がゆっくりなため、続編は完結後になる可能性もあります。

ただ、ファンからは「ぜひ最後までアニメ化してほしい」「零とひなたのその後を映像でも見たい」という要望が根強く、NHKアニメ公式サイトやSNSにも度々リクエストが寄せられています。

実写映画化

本作は実写映画化もされており、神木隆之介さん主演で前後編2部作の映画『3月のライオン 前編・後編』が2017年3月・4月に公開されました。

映画では原作が未完だったため物語の結末を工夫していますが、「原作は未完なので仕方ない」「映画独自の決着点を見つけてまとめていた」といった評価がありました。

実写版は興行的にはやや伸び悩みましたが、キャストの熱演や将棋シーンの迫力が話題となり、原作ファン・映画ファン双方から一定の支持を得ました。

スピンオフ作品

3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代

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スピンオフ作品として『3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代』があります。これは羽海野チカ先生が原案・監修を務め、作画を西川秀明先生が担当したスピンオフ漫画で、本編の数十年前(昭和時代)の将棋界を舞台にした物語です。

2015年からヤングアニマルで連載され、全10巻で完結しています。2020年5月29日に最終第10巻が発売され、「灼熱の時代」を駆け抜けた棋士たちの熱い戦いに幕が下ろされました。

このスピンオフでは、昭和の将棋棋士たちの生き様が描かれ、本編にも登場する伝説的な棋士の若き日などが描かれているため、本編ファンにも楽しめる内容となっています。

「一コマ一コマから情熱がほとばしる素晴らしい作品だった」とのレビューもあり、本編とはまた違った熱量で読者を魅了しました。

公式ガイドブックや関連グッズ

3月のライオン おさらい読本 初級編

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その他にも、公式ガイドブックとして「おさらい読本 初級編・中級編」の刊行(2014年、2016年)や、原作イラストを使用したカレンダー・ダイアリー(手帳)などの関連グッズ展開も行われています。

例えば毎年発売される「3月のライオンダイアリー」は作品の名場面やキャラクターイラストが散りばめられ、ファンに好評です。

また、劇中に登場する「川本家のごはん」を再現したコラボカフェが期間限定でオープンしたり、将棋連盟や文部科学省とタイアップした企画が実施されたこともあります。

こうした関連イベントや商品も、本作の世界観を広げる一助となっており、連載が長期に渡る中でもファンを飽きさせない工夫が凝らされています。

「3月のライオン」完結?【まとめ】

『3月のライオン』は2025年5月現在、完結していません。未完結ながら最終回が見えてきた段階にあります。

最新刊第17巻までで物語は大きな山場を迎え、羽海野チカ先生も健康に留意しつつラストに向けて執筆中です。

ファンからの厚い支持と声援に支えられた本作が、どのような感動的結末を迎えるのか非常に楽しみですね。

完結の暁には、またあらためて本記事でその結末と余韻を振り返りたいと思います。それまでは、既刊の物語を味わい尽くしながら、零たちの行く末を一緒に見届けましょう。

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