『ログ・ホライズン』は、小説・漫画・アニメと幅広く展開された人気シリーズです。
MMORPGのゲーム世界に閉じ込められたプレイヤーたちの社会構築を描く独自のストーリーが支持されていますが、その物語は現在どの媒体で完結しているのでしょうか?
この記事では、原作小説・漫画版・アニメ版それぞれの状況や今後の展開予想について詳しく解説します。
漫画版『ログ・ホライズン』の連載状況と最新刊

『ログ・ホライズン』には複数の漫画版が存在します。
まず、原作小説の本編をコミカライズした漫画版(作画:ハラカズヒロ)は、KADOKAWA(旧エンターブレイン)のウェブコミックサイト「ファミ通コミッククリア」で2012年5月から連載が開始されました。
しかしこの本編漫画は「諸般の事情」により長期休載となり、単行本は第1巻(2013年2月発売)を刊行したのみで事実上連載停止となっています。
作者の不祥事に伴う制作中断とみられ、続きが再開される見通しは立っていません。
一方、スピンオフ的な位置付けで外伝コミカライズ作品がいくつか刊行されており、こちらは完結しています。
それぞれ原作小説の特定エピソードや別視点を描いた作品で、以下のようなシリーズがあります。
- 『ログ・ホライズン 外伝 Honey Moon Logs』
- 2012年から月刊コミック電撃大王で連載。第4巻(2014年8月27日発売)をもって完結。原作監修:橙乃ままれ、作画:松モトヤによる外伝漫画です。
- 『ログ・ホライズン 〜西風の旅団〜』 –
- エイジプレミアム→月刊ドラゴンエイジで2012年8月号から2018年4月号まで連載。作画:こゆき。原作の登場ギルド「西風の旅団」の視点で描かれ、単行本全11巻(2018年5月9日発売の第11巻で完結)しています。
- 『ログ・ホライズン にゃん太班長・幸せのレシピ』
- エンターブレインのWebコミック誌を経てB’s-LOG COMICで連載。猫人〈にゃん太〉を主人公としたスピンオフで、単行本全6巻(2018年3月31日発売の第6巻で完結)しています。
- 『ログ・ホライズン カナミ、ゴー!イースト!』
- 原作第9巻部分のコミカライズで、2015年~2016年に連載。単行本全2巻で完結しています。
- 『ログ・ホライズン 4コマアンソロジー』
- 2015年2月28日発売、全1巻のキャラクターたちによる4コママンガ集です。
以上のように、漫画版の外伝シリーズは完結済みです。
しかし、肝心の本編ストーリーの漫画版は途中で止まっており、完結していません。
本編漫画の休止以降、新エピソードのコミカライズは行われていないため、漫画で『ログ・ホライズン』の結末まで読むことは現状できない状況です。
漫画版と外伝の詳細
本編は現在休止中ですが、漫画版の外伝シリーズはすでに完結しています。
それぞれ、原作小説の特定エピソードや別の視点から物語を描いているため、どの作品から読んでも十分に楽しめる内容となっています。
ログ・ホライズン(漫画版)
項目 | 内容 |
---|---|
連載媒体 | ファミ通コミッククリア |
連載期間 | 2012年5月18日〜(第10話で更新停止) |
概要 | 原作小説のメインストーリーをコミカライズした作品。第10話をもって更新停止中。 |
ログ・ホライズン外伝 Honey Moon Logs
項目 | 内容 |
---|---|
連載媒体 | 月刊コミック電撃大王 |
連載期間 | 2012年3月号〜2014年8月号 |
巻数 | 全4巻 |
概要 | マリエールとヘンリエッタを主人公に、「三日月同盟」の日常と視点から描かれる外伝作品。友情・絆を中心としたストーリー展開が特徴。 |
ログ・ホライズン 〜西風の旅団〜
項目 | 内容 |
---|---|
連載媒体 | エイジプレミアム → 月刊ドラゴンエイジ |
連載期間 | 2012年8月号〜2018年4月号 |
巻数 | 全11巻 |
概要 | ソウジロウが率いる「西風の旅団」の視点から、大災害直後の世界を描く。戦闘中心のテンポの良い展開が魅力。 |
ログ・ホライズン にゃん太班長・幸せのレシピ
項目 | 内容 |
---|---|
連載媒体 | エアレイド → B’s-LOG COMIC |
連載期間 | 2012年12月21日〜(B’s-LOG COMIC Vol.63まで) |
巻数 | 全6巻 |
概要 | にゃん太を主人公に、アキバでの日常や料理をテーマにした癒し系スピンオフ。ほのぼのとした雰囲気と食文化の描写が特徴。 |
ログ・ホライズン カナミ、ゴー! イースト!
項目 | 内容 |
---|---|
連載媒体 | B’s-LOG COMIC |
連載期間 | 2015年10月号〜2016年12月号 |
巻数 | 全2巻 |
概要 | 原作9巻の内容を基に、カナミ視点で異国の地を旅するストーリー。異文化交流と冒険が主軸。 |
ログ・ホライズン 4コマアンソロジー
項目 | 内容 |
---|---|
発売元 | KADOKAWA(ビーズログコミックス) |
発売日 | 2015年2月28日 |
巻数 | 全1巻 |
概要 | ログ・ホライズンのキャラクターたちによる4コママンガ集。ユーモアとパロディが詰まったファン向けのアンソロジー |
原作小説の刊行状況と最新巻情報

『ログ・ホライズン』原作小説は橙乃ままれ氏によるライトノベル作品で、もともと小説投稿サイト「小説家になろう」で2010年4月から連載が始まりました。
商業書籍版はKADOKAWA(エンターブレイン)より2011年3月に第1巻が刊行され、その後シリーズが続いています。
書籍版の既刊は第11巻まで刊行されており、最新刊となる第11巻『クラスティ、タイクーン・ロード』が2018年3月30日に発売されています。2018年3月の第11巻発売以降、新刊は長らく発売されていません。
では物語自体は第11巻で完結したのか?というと、そうではありません。実は原作小説のストーリーは第11巻以降もウェブ上で展開されていました。
小説投稿サイト版(なろう版)では、第12巻~第14巻に相当するエピソードが公開されており、第14巻にあたる章「黄昏の孤児」まで物語が進んだところで2018年3月25日を最後に更新停止となっています。
つまり物語は第14巻相当まで進んだところで未完なのです。
作者の橙乃ままれ氏は以前に「物語の折り返しは第8巻あたりで、最終巻は16巻くらいになる」と語っていたとされ、実際シリーズ完結に向け第15巻「コッペリア・ティアードアイランド」および第16巻「セルデシアの金曜日」のタイトルが2018年に予告されました。
これらは最終章となる予定のタイトルとみられます。しかし現時点で第15巻・第16巻は未刊行であり、発売の目処も立っていません。
2018年のイベントでタイトルだけ発表されたものの、その後具体的な続報は一切ない状況です。
以上から、原作小説『ログ・ホライズン』は物語が途中まで進んだまま刊行が止まっており、完結していないと言えます。
第14巻相当のエピソード以降が描かれておらず、ファンは物語の結末を迎えられないまま長い待ち状態となっています。
小説(書籍版)の刊行状況
巻数 | タイトル | 発売日 |
---|---|---|
1巻 | 異世界のはじまり | 2011年3月31日 |
2巻 | キャメロットの騎士たち | 2011年5月30日 |
3巻 | ゲームの終わり【上】 | 2011年8月31日 |
4巻 | ゲームの終わり【下】 | 2011年9月30日 |
5巻 | アキバの街の日曜日 | 2011年11月30日 |
6巻 | 夜明けの迷い子 | 2013年3月30日 |
7巻 | 供贄の黄金 | 2013年12月20日 |
8巻 | 雲雀たちの羽ばたき | 2014年9月29日 |
9巻 | カナミ、ゴー!イースト! | 2015年3月27日 |
10巻 | ノウアスフィアの開墾 | 2015年9月30日 |
11巻 | クラスティ、タイクーン・ロード | 2018年3月30日 |
ログ・ホライズンの原作小説が更新されない理由

原作小説の連載・刊行が2018年から止まっている主な理由として、作者である橙乃ままれ氏の不祥事とそれに伴う制作上の事情が挙げられます。
橙乃ままれ氏(本名:梅津大輔氏)は、2015年に自身が設立した著作権管理会社を巡っておよそ3年間で約1億2,000万円の所得を申告せず、法人税約3,000万円を脱税した疑いで東京国税局から告発されました。
この件は大きく報じられ、同年12月10日付で在宅起訴に至っています。その後の裁判で2016年4月26日に懲役10か月・執行猶予3年(法人であるm2ladeJAM社には罰金700万円)の有罪判決が言い渡されました。
梅津氏本人も「多忙と怠慢が原因」で申告漏れとなったと説明し謝罪しています。
この作者の脱税事件が作品に与えた影響は非常に大きく、出版社や制作側は以降の展開に慎重にならざるを得なくなりました。
実際この事件の影響で、2015年9月発売の第10巻以降しばらく書籍版の刊行が停止されました。
作者は事件後に追徴納税と謝罪を済ませたものの、作品イメージや企業コンプライアンス上の問題から出版社側は慎重な姿勢をとり、作者の活動を制限するようになったとみられています。
その結果、原作小説の連載再開の目処は立たないまま現在に至っているのです。
また、この事件によって作者自身の創作活動も萎縮した部分があります。橙乃ままれ氏は2015年以降、公の場やSNSでの発信が極端に減り、「小説家になろう」上のログ・ホライズン更新は2018年3月を最後に途絶えている状況です。
2018年5月に行われたイベントでは一時「新刊執筆中」といった予告も出たものの、その後は新刊発売や連載再開に関する具体的な発表は一切ない状態となっています。
出版社側が作者に自粛を促している可能性も指摘されており、作品が長期休止に陥った背景には作者個人の事情だけでなく出版社や業界の判断も絡んでいると考えられます。
以上のように、原作が更新されない最大の理由は作者の不祥事(脱税問題)によるものであり、それに起因する連載停止措置と制作上の自粛が現在も続いていると見られます。
作者は現在も健在で執筆意欲自体は示唆しているものの、看板作である『ログ・ホライズン』に関しては明確な動きを見せていないのが実情です。
なお、長期間の沈黙から一時「作者死亡説」といったデマもネット上で流れましたが、橙乃ままれ氏は健在です(1973年生まれで2025年現在51歳)。
ただし上述の理由により執筆活動を事実上休止している状態であり、ファンとしては引き続き静かに続報を待つほかない状況となっています。
アニメ版の完結状況と続編の可能性

アニメ版『ログ・ホライズン』は、NHK Eテレにて第1シリーズが2013年10月~2014年3月、第2シリーズが2014年10月~2015年3月に放送されました。
NHKで放送されたこともあり高い人気を博しましたが、前述の作者告発事件が影を落とし、長らく第3シリーズの制作は実現しませんでした。
しかしその後、約6年ぶりに待望の第3シリーズ「ログ・ホライズン 円卓崩壊」が制作され、2021年1月から3月にかけてNHK総合テレビで放送されました。
第3期では原作小説の第12~13巻相当のエピソードまでが映像化され、物語上は円卓会議崩壊(アキバの街の内紛)に至るまでが描かれています。
これによりアニメは原作ストックを使い切った形となり、現時点でアニメシリーズは第3期までで一旦完結しています。
今後のアニメ続編(第4期)については、現状では公式から何も発表されていません。制作サイドとしても原作小説のストック不足により、第4期の制作は当面困難とされています。
実際、第3期放送終了時点で原作は第14巻「黄昏の孤児」までしかなく、その先のストーリーが存在しないため、アニメだけ先行して続きを描くことは難しい状況です。
アニメ関係者のコメントでも「原作なくしてアニメの続編は難しい」という声があり、原作側の進展がない限り新シリーズは制作できない見通しです。
ただし、『ログ・ホライズン』アニメ自体の人気は根強く、NHK放送分以外の形であれば続編の可能性を模索する余地もゼロではありません。
第3期は制作委員会方式でNHKが放送権を持つ形となりましたが、シリーズ累計発行部数160万部超の原作人気や国内外のファン層を考えれば、原作さえ動けばアニメ新作の需要は十分あると言えるでしょう。
ただ、肝心の原作小説が止まったままではアニメも動けないため、やはりまずは原作の再開が望まれるところです。
以上より、アニメ版は第3期までで物語が中断しています。映像化されていない原作エピソード(第14巻以降)が残っているため、本来は続きが作られる余地がありますが、原作不足と制作上の事情により“保留”状態となっているのが現状です。
ログ・ホライズン:あらすじ

『ログ・ホライズン』は、MMORPG「エルダー・テイル」の世界に突然閉じ込められてしまったプレイヤーたちが、新たな現実としてその世界で生きていく姿を描く異世界ファンタジー作品です。
物語は、日本のサーバー内で「ノウアスフィアの開墾」というアップデートが実施された直後、約3万人の日本人プレイヤーが突如としてログアウトできなくなり、現実世界に戻れなくなるという事態から始まります。
主人公のシロエは、冷静沈着で頭脳明晰なエンチャンター(付与術師)です。彼は友人の直継、出会ったアサシンのアカツキと共に、新たにギルド「ログ・ホライズン」を結成し、混乱と無法状態に陥ったアキバ(秋葉原)を秩序ある街へと導こうと行動を開始します。
ゲームのようでいて、食事の味や痛みも存在するこの世界で、冒険者たちはやがて“生きる”ことの意味を見出し始めます。
戦闘能力のある者だけでなく、料理人、交渉役、医者など、さまざまな役割が重要となる中で、シロエは政治や経済を駆使し、仲間たちと共に自律的な社会「円卓会議」を設立します。
この作品の魅力は、単なるバトルものではなく、社会構築や戦略、仲間との信頼関係を丁寧に描いている点です。
閉じ込められた異世界で、人々はなぜ生きるのか、帰る手段はあるのか、答えのない問いと向き合いながら成長していく姿が、多くのファンの心を掴んでいます。
主人公と主要キャラクター
- シロエ
- 直継
- アカツキ
- にゃん太
- ミノリ
- トウヤ
- ルンデルハウス=コード
- マリエール
- ヘンリエッタ
- セララ
- クラスティ
- レイネシア
シロエ
物語の主人公で、職業はエンチャンター。冷静な判断力と高い戦略性を持つ頭脳派で、「腹黒」とも称されることがあるが、実際には仲間想いの心優しい青年。
かつて伝説のギルド「放蕩者の茶会」に所属していた経歴があり、プレイヤーとしての経験値は非常に高い。ギルド「ログ・ホライズン」の創設者であり、アキバの自治組織「円卓会議」の発起人でもある。
直継
シロエの旧友で、職業はガーディアン(盾役)。真面目で情に厚く、チームの前線で仲間を守る存在。
シロエとは「放蕩者の茶会」での付き合いが長く、互いに深い信頼を寄せている。アキバではその明るい性格で多くの人に親しまれている。
アカツキ
職業はアサシン。小柄で俊敏な戦闘スタイルを持ち、偵察や護衛に優れる。元々は男性キャラでプレイしていたが、シロエの助けにより女性の姿に戻る。
以来、シロエに絶対的な忠誠を誓い「主君」と呼ぶようになる。内向的な性格だが、仲間を思う気持ちは強い。
にゃん太
職業はスワッシュバックラーで、猫人族の中年紳士。落ち着いた性格で、料理が非常に得意。
味のある食事を作ることで、異世界でも生活に潤いをもたらす重要な役割を担う。かつては「放蕩者の茶会」のメンバーでもあり、シロエたちの精神的支柱でもある。
ミノリ & トウヤ
双子の初心者プレイヤー。ミノリは神祇官として支援魔法を使いこなし、トウヤはサムライとして前衛を務める。
シロエに救われたことで尊敬の念を抱き、真摯に修行を重ねる。若さと成長の象徴であり、作品の中で重要な役割を担う。
ルンデルハウス=コード
自称「貴族」の大地人で、後に冒険者となる。職業はソーサラー。
高慢な性格だが、仲間思いで責任感も強い。ある出来事をきっかけに命を落としかけるが、シロエの新たな呪文により、冒険者として再生する。
マリエール
ギルド「三日月同盟」のリーダー。面倒見が良く、アキバの女性プレイヤーたちの中心的存在。
シロエとは旧知の仲で、彼の活動を強力にサポートする。
ヘンリエッタ
「三日月同盟」の副リーダーで、マリエールの右腕。冷静で頭の切れるタイプで、経理や交渉などの実務に優れている。
時折見せる乙女的な一面がギャップとして人気。
クラスティ
戦闘系ギルド「D.D.D」のリーダー。冷静かつ豪胆な戦士で、アキバの安全を守る中心人物の一人。
シロエとは理念を共有し、円卓会議でも重要な役割を果たす。
レイネシア
大地人の名家の令嬢。
最初は無気力だったが、冒険者たちとの関わりを通して成長し、アキバの大使として外交活動に従事する。
彼女の成長物語も本作の魅力の一つ。
今後の展開予想とファンの声

『ログ・ホライズン』の今後の展開について公式から明言された情報はなく、不透明な状況が続いています。
物語自体が未完のまま長年止まっているため、ファンの間では「このまま未完で終わってしまうのか、それともいつか完結まで描かれるのか」と様々な議論や予想が交わされています。
原作者の橙乃ままれ氏は、現在『ログ・ホライズン』の執筆こそ休止していますが、創作活動そのものをやめたわけではありません。具体的な動きとしては以下のようなものがあります。
- 公式サイトで近況報告を行っている
- 2020年の誕生日にはファンアートを公開
- クリエイターとしての意欲を見せている
ただし、肝心の『ログ・ホライズン』再開については明確な言及を避けているのが現状です。作品への思い入れは強いものの、様々な事情が重なり筆を再開できないのかもしれません。
ファンの反応
- 「未完のまま終わってほしくない」
- 「いつまでも待つから物語を完結させてほしい」
- 「シロエ達の結末だけは見届けたい」
- 「書籍版だけでもいいから続きが読みたい」
- 「作者が健在なうちは希望を捨てずに待とう」
一部には「第一部完という名の打ち切りでは」「作者は病気や死亡ではないようで安心した」といった不安の声も見られますが、全体的には前向きな意見が多いです。
今後の展開の可能性
もし今後展開が動くとすれば、以下のシナリオが考えられます。
- 原作小説の連載再開(第15巻・第16巻の発表)
- 原作が完結すればアニメ第4期の制作も可能性大
- 本編漫画の再開や新たなコミカライズ企画の立ち上げ
現状のまとめ
- 原作小説:第14巻相当まで執筆→未完で休止中
- 漫画版本編:第1巻のみ刊行→連載停止中
- アニメ:第3期「円卓崩壊」まで放送→それ以降なし
このような状況は主に作者の過去の不祥事が影響していますが、作者は健在であり、作品も完全に終わったわけではありません。
作者は橙乃ままれ(とうの ままれ)

橙乃ままれ(とうの ままれ)は、日本のライトノベル作家であり、代表作に『ログ・ホライズン』や『まおゆう魔王勇者』などがあります。
彼の作品は単なる異世界ファンタジーにとどまらず、政治、経済、文化、社会構築といったリアルな要素を物語に組み込んでいる点で高い評価を受けています。その知的で戦略的な物語展開は、他のライトノベル作品とは一線を画しており、幅広い年齢層の読者から支持を得ています。
橙乃ままれの作家としてのキャリアは、2009年に2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)のスレッドで発表された『まおゆう魔王勇者』から始まります。
この作品は、魔王と勇者が戦いではなく対話によって世界を変えていくという斬新な設定で、たちまちネット上で話題となりました。スレッド形式で投稿されたこの作品は、読者との対話型創作という形を取りながら完成され、その後エンターブレインから商業出版されることとなります。
『まおゆう魔王勇者』の成功を受けて、橙乃ままれは2010年に新作『ログ・ホライズン』を小説投稿サイト「小説家になろう」で公開しました。
この作品では、MMORPG「エルダー・テイル」の世界にプレイヤーが閉じ込められるという設定のもと、単なる脱出劇ではなく、その世界でどう生きるか、どう社会を構築するかといったテーマが掘り下げられています。登場人物たちは現実の政治家のように自治組織を作り、経済を整え、戦争を防ぐための交渉も行います。
このような“異世界のリアルな運営”というテーマが、多くの読者にとって新鮮で、深い共感を呼びました。
また、橙乃ままれは作品のメディア展開にも積極的で、アニメ化、漫画化、そしてTRPG(テーブルトークRPG)としての展開も自ら監修しています。特に『ログ・ホライズンTRPG』では、原作の設定を活かした緻密なルール設計が好評を博し、ファン層をより拡大させることに成功しました。
彼の創作スタイルの特徴は、キャラクターの成長を物語の中心に据えながらも、個人の物語だけでなく、共同体としての社会の成り立ちや問題点にも目を向けている点です。
単なるファンタジーではなく、「もし自分がこの世界にいたらどうするか」と読者に考えさせる構造が、多くの支持を集めている理由の一つです。
橙乃ままれは、作中で「戦わずして勝つ」戦略や、弱者が知恵を使って強者に立ち向かう構図を巧みに描いており、その知的な作風は今後のライトノベル界でも異彩を放ち続けることでしょう。
彼の作品に触れることは、ただの娯楽にとどまらず、現実世界を考えるきっかけにもなり得るのです。
読者としても、物語を追ううちに思わず社会について考えさせられる、そんな深みのある作品を生み出しているのが、橙乃ままれという作家です。
漫画全巻を無料で読めるサイトやアプリはある?

「漫画を全巻無料で読みたい」と思う方は多いですが、現時点で合法的に全巻を完全無料で読めるサービスは存在しません。ただし、次のような方法で一部無料、または割引で読むことは可能です。
主な合法サービス(部分的に無料)
- LINEマンガ
「待てば¥0」で1日1話ずつ無料で読める機能あり。 - ピッコマ
人気作品の冒頭話数を「待てば無料」で提供。話によっては全巻セールも実施。 - マンガBANG!
毎日無料で読める作品が多く、期間限定で全巻開放されることも。 - ebookjapan
初回登録でクーポンを配布。割引購入で実質無料に近い形に。 - コミックシーモア
無料作品や、初回半額クーポンなどを活用可能。
これらのサービスでは「全巻無料」とまではいかなくても、キャンペーンや特典を活用することでコストを大きく抑えられます。
不自然に「全巻無料」とうたっている非公式サイトには注意が必要です。
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電子書籍サービス徹底比較は≫こちらの記事で解説しています。
【危険】漫画rawや漫画バンクは違法サイト

一見便利に見える「漫画raw」や「漫画バンク」といったサイトですが、以下のような問題がある違法サイトです。
違法性と危険性
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作者や出版社の許可なく作品を掲載しており、明確に法律違反です。 - ウイルス・マルウェアのリスク
無断広告や怪しいリンクをクリックすると、PCやスマホに被害が及ぶ可能性があります。 - フィッシング詐欺・個人情報漏洩
無料ダウンロードを装って個人情報を収集するサイトも存在。 - 法的リスク
2021年の著作権法改正により、違法コンテンツと知りながらのダウンロードは処罰対象。
安全に読むためにすべきこと
- 出版社公認のサービスを使う
- 「無料」と書かれていても出典を確認する
- 怪しいリンクやアプリをインストールしない
違法サイトを利用することは、あなた自身の身を危険にさらすだけでなく、作者や業界全体の損失にも繋がります。応援したい作品があるなら、ぜひ正規の手段で楽しみましょう。
まとめ
『ログ・ホライズン』は現在原作小説・漫画・アニメのいずれも完結には至っていません。
原作小説は第14巻相当まで書かれたところで未完・休止中、漫画版本編も連載停止、アニメも第3期まででストップしています。
この状況は主に作者の不祥事によるものですが、作者は健在であり作品も過去の遺産ではなく進行中のものとして扱われています。
公式の沈黙が続く中ではありますが、ファンの期待は今も消えていません。いつか物語が最後まで紡がれ、真の完結を迎える日を信じて待ちたいところです。

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