漫画『メダリスト』完結?現在の連載状況や各巻のあらすじを解説

『メダリスト』は、挫折と再生、そして“もう一度夢を見る勇気”を描いたフィギュアスケート漫画です。

努力の軌跡、師弟の絆、勝敗の重み。ページをめくるたびに胸が熱くなるこの物語は、いまも多くの読者の心を掴み続けています。

そんな『メダリスト』が、今どのような局面を迎えているのか。

本記事では、漫画『メダリスト』の完結についての情報や連載状況から最新刊情報までを解説し、物語のあらすじや登場人物、現在までの流れを振り返ります。

「メダリスト 完結」や「メダリスト 漫画 完結」が気になる方はぜひ参考にしてください。

目次

漫画『メダリスト』完結?公式発表と最新刊情報

メダリスト

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結論から言えば、『メダリスト』の漫画は現在完結していません。

講談社の月刊『アフタヌーン』にて2020年7月号から連載中であり(2025年10月現在も連載継続中)、既刊は第13巻まで発売されています。

出版社や作者から最終回や完結の公式アナウンスは一切ありません。むしろ2025年1月から3月にテレビアニメ第1期が放送され、大きな人気を博したことで、今後も連載が続く見通しです。

また、最新刊である第13巻は2025年6月23日に発売されました。

今後の第14巻の発売日について公式発表はまだありませんが、これまで新刊はおおむね4~5ヶ月周期で刊行されてきました。そのため2025年11月頃までには14巻が発売される可能性が高いと予想されています(※あくまで予想)。

連載中の最新話は『アフタヌーン』に掲載されており、電子では講談社のコミックDAYSやマガジンポケットで読むことができます。

あらすじと主な登場人物の紹介

イメージ画像:漫画note作成

『メダリスト』はフィギュアスケートを題材に、才能を信じて二人三脚で夢に挑むコーチと少女を描いたスポーツ漫画です。

物語のキャッチコピーは「人生ふたつぶん懸けて、叶えたい夢がある。」。

その言葉通り、夢破れた青年コーチ・司と、周囲に見放された少女・いのりが出会い、お互いの人生を懸けてフィギュアスケートで世界を目指す物語です。

結束 いのり(ゆいつか いのり)

本作の主人公で小学5年生の少女。かつては母親から「何をやってもダメな子」と言われ、自分の才能を信じてもらえずにいました。

しかしフィギュアスケートへの強い憧れだけは失わず、氷の上で司と出会ったことで運命が動き始めます。オリンピックで金メダルを獲ることを目標に掲げ、司をコーチに二人三脚で成長していきます。

小柄ながら驚異的な集中力と負けん気の強さを持ち、遅いスタートを情熱と努力でカバーする健気なキャラクターです。

明浦路 司(あけうらじ つかさ)

26歳の青年コーチ。自身もかつてフィギュアスケーターとして将来を嘱望されていましたが、経済的な問題や環境に恵まれず夢半ばで挫折した過去を持ちます。

スケートへの未練と情熱を捨てきれずにいた中で、いのりの才能の片鱗と強い“リンクへの執念”に気づき、彼女のコーチになる決意をします。

「人生二つ分」の思いを背負っていのりを一流選手に育て上げ、かつて果たせなかった自分の夢を共に叶えようと奮闘する姿が描かれます。名字が難読なため周囲からは「司」と名前で呼ばれることが多いです。

努力家でありながら内向的な性格でしたが、いのりとの出会いで次第に情熱を表に出すようになります。

狼嵜 光(かみさき ひかる)

いのりのライバルとして登場する天才少女。同い年ながら幼少期からスケート漬けの日々を送り、名古屋の強豪クラブ「名港ウィンドFSC」に所属するノービス(初級)クラス最強の選手です。

高度な技術を持ち、その世代の現役選手たちは「狼嵜世代」と総称されるほど突出した存在です。いのりが現れるまでは同年代に敵なしでしたが、純粋な情熱で急成長を遂げるいのりに刺激を受け、自身もさらなる高みを目指すようになります。

プライドが高く最初はいのりを見下すような言動もありましたが、競い合う中で互いに良きライバル関係になっていきます。

光の視点で描かれるエピソードもあり、もう一人の主人公的存在といえるキャラクターです。

この他にも魅力的な登場人物が多数登場します。

各巻のあらすじと現在までの流れ(※ネタバレ注意)

イメージ画像:漫画note作成

※ここから先は物語の核心に触れるネタバレを含みます。作品の驚きや感動を事前に知りたくない方はご注意ください。

『メダリスト』の物語は、いのりと司が出会うところから始まり、二人三脚でフィギュアスケート界の頂点を目指していく長い道のりが描かれます。

その道程には数々の試練や大会があり、挫折と成長が繰り返されます。ここでは最新巻までの主なストーリー展開を時系列に沿って追ってみましょう。

出会いと初めての一歩(第1巻)

スケートリンクでアルバイトをしていた司は、リンクを食い入るように見つめる少女・いのりと出会います。いのりは「自分も滑りたい」という熱意を見せますが、母親には才能がないと反対されていました。

司は彼女の強い眼差しにかつての自分の夢を重ね、「一緒にやってみよう」とコーチ役を買って出ます。二人は周囲の反対を押し切り、挑戦が始まります。

最初はいのりは基礎もままならず、司も指導者としては新人ですが、リンクへの執念は誰にも負けません。こうして「人生ふたつぶん」の夢を懸けた物語が動き出しました。

初級バッジテストと名港杯(第2巻)

いのりが公式大会に出場するためには、まず技術認定であるバッジテストに合格し級を取得する必要があります。司の指導の下、いのりは必死の練習で初級テストに挑み、ぎりぎりで合格。晴れて競技者として第一歩を踏み出します。

続いて迎えた初めての大会「名港杯」では、幼少期から英才教育を受けてきた選手たちに挑みます。司といのりは猛練習を積み、「今この氷の上が、世界で一番熱い場所!」とのキャッチコピー通り、全力の演技で会場を沸かせます。

結果は入賞を逃しましたが、いのりは初めて夢を応援してくれる観客の存在を知り、司もコーチとしての手応えを掴みます。

西日本小中学生大会への挑戦(第3巻)

名港杯を経て、いのりは初めての遠征となる西日本小中学生大会に挑みます。全国への登竜門であり、強豪選手が集う大会です。

司と猛特訓を重ね、2種類のダブルジャンプを習得して挑戦。しかし「氷の上に“絶対”はない」という司の言葉通り、結果は苦戦を強いられます。

いのりは自分より上手な選手が全国に多いことを痛感しますが、同時に「だからこそ運命だって変えられる!」と奮起し、更なる練習に打ち込みます。

夏合宿とライバルとの遭遇(第4巻)

名古屋で開催された合同合宿では、いのりと司はさらなる高みを目指します。

いのりと同世代の有望選手・鴗鳥 理凰(そにどり りおう)が登場し、彼女に刺激を受けたいのりは「理凰より先に3回転+2回転ジャンプを跳ぶ!」と宣言します。

これは全日本ノービスで光と同じ舞台に立つという覚悟の表れでもありました。司もその決意を受け止め、特訓を強化。合宿で光と初対面したいのりは、光の余裕ある態度に火をつけられます。

中部ブロック大会・ノービス予選(第5~6巻)

秋、全日本ノービス選手権への地区予選が始まります。中部地方の強豪たちが集う中、いのりは新参者として挑みます。緊張するいのりに、司は「今からあなたが獲りにいくのは金メダルだ!」と檄を飛ばします。

本番でいのりは最高の演技を披露し、見事予選突破。全国大会出場を決め、二人は「約束の場所」へと進みます。

全日本ノービス選手権・光との初対決(第7~9巻)

全国大会が青森で開催され、いのりは天才少女・光と初めて直接対決します。光は完璧な演技で観客を魅了。いのりも四回転サルコウを成功させ観客を沸かせますが、わずかなミスで表彰台を逃します。

初の勝負は完敗でしたが、いのりは「必ず追いつく」と誓い、光もまた初めて脅威を感じます。この敗北が、二人の成長の分岐点となりました。

ジュニアクラス昇格と成長痛(第10~11巻)

いのりは飛び級的にジュニアクラスへ昇格。強化選手にも選ばれ、全国合宿に参加します。

しかし成長痛(オスグッド病など)で思うように跳べず、苦悩の日々が続きます。司は無理をさせず、新たな練習方法を模索。二人は「金メダルへの道をゼロから積み上げる」覚悟を固め直します。

初の国際大会と新章開幕(第12巻)

いのりは初の海外試合・ジュニアグランプリシリーズに出場し、世界の壁に直面。4位に終わるも、伝説の金メダリスト・ライリー・フォックスから破格の勧誘を受けます。

二人は自分たちの力で成長すると決意。一方光もライリーのもとへ移籍し、物語は光の視点の新章へ突入します。

全日本ジュニア選手権・再戦と挫折(第13巻)

ジュニアクラスのいのりと、ライリー門下の光が再び同じ舞台に立ちます。いのりは雪辱を誓いますが、ショートプログラムで痛恨のミスを連発し、ショート落ちに終わります。

落ち込むいのりに光は「明日、私はあなたのために滑る」と告げ、完璧な演技で優勝。いのりは光の背中を追う決意を新たにします。司は彼女に「これも通過点だ」と語り、物語は世界大会への新たな挑戦へ進みます。

以上が第13巻までの大まかなストーリー展開です。『メダリスト』の魅力は、勝利だけでなく挫折をも丁寧に描くリアリティにあります。

いのりは順風満帆ではなく、何度も敗北を重ねますが、そのたびに司と共に成長していく姿が描かれ、強い共感と感動を呼びます。

読者やメディアの反応・評価・口コミ

イメージ画像:漫画note作成

『メダリスト』は連載開始当初から口コミでじわじわと評判を呼び、アニメ化前から各種マンガ賞を受賞するなど業界内外から高い評価を得てきました。

読者の間では「フィギュアスケートの魅力と厳しさをこれほどリアルに描いた漫画は他にない」「毎巻どのシーンでも泣かされる」「スポ根と人物ドラマのバランスが絶妙」といった熱い感想が飛び交っています。

ここでは主な受賞歴や著名人のコメントなど、作品への反響を紹介します。

Bさん

数々のマンガ賞を受賞

『メダリスト』は2022年「次にくるマンガ大賞」コミックス部門で堂々の1位に輝きました。

さらに第68回小学館漫画賞(2023年)一般向け部門、第48回講談社漫画賞(2024年)総合部門といった主要な漫画賞を次々と受賞しています。出版社の垣根を超えて高評価を獲得し、「今もっとも面白いスポーツ漫画」として認知されました。

特に講談社漫画賞の贈賞理由では「作者・つるまいかだ氏の細やかな取材力、フィギュアスケートへの愛と情熱がほとばしる作品」と高く評価されています。

こうした受賞歴からも、本作が読者と審査員の双方を惹きつけたことがわかります。

Eさん

プロも太鼓判を押すリアリティ

フィギュアスケート経験者やプロのスケーターからも『メダリスト』は絶賛されています。

元オリンピック代表のプロフィギュアスケーター鈴木明子さんは、アニメ版の振付協力を務めるにあたり「初めて『メダリスト』を手に取った瞬間、ページをめくるごとに心が高鳴り、フィギュアスケートというスポーツの奥深さに心を揺さぶられて思わず涙がこぼれました。

そのリアルな描写は、まるで自分がリンクの上にいるかのような感覚を与えてくれました」とコメントしています。競技経験者だからこそ、本作の描写がいかに本物に迫っているかを実感したのでしょう。


また、日本が誇る伝説的フィギュアスケーター羽生結弦選手も『メダリスト』のTVアニメを視聴しており、自身のYouTubeチャンネルで「お母さんのとことか泣いた」と語っています。

フィギュア界の頂点を極めた羽生選手まで涙したシーンとは、いのりと母・実叶のエピソードでしょうか。いずれにせよ、本作がプロの心をも動かす力を持つことの証左といえます。

Aさん

著名クリエイターからの支持

アニメ第1期のオープニングテーマ曲「BOW AND ARROW」を手掛けた人気シンガーソングライター米津玄師さんも、原作漫画の大ファンとして知られています。

米津さんは「とにかく素晴らしい漫画なので全人類読んでください。」とコメントを寄せ、インタビューでは「べらぼうに面白くて。作中の熱意や努力、友情を育む姿、それだけでグッとくるというか、ものすごく尊いものを感じる」と語っています。

さらにシンガーソングライターキタニタツヤさんも自身のラジオ番組やSNSで『メダリスト』の魅力を語り、「架空のプログラム音楽がめっちゃありそうで興味深いタイトルばかりなので、アニメ化でそれが聴けるのが楽しみ」と作品世界に惹かれている様子でした。

Dさん

SNSやレビューでの評価

一般読者からの評価も非常に高く、各巻発売のたびにSNS上では感想がトレンド入りするほどです。

「演技シーンの迫力が鳥肌もの」「スポーツ漫画でここまで心をえぐられるとは思わなかった」「登場人物みんな愛おしい」「フィギュアのルール知らなくても夢中になれる」など、賞賛の声が相次ぎます。

またレビューサイトでも星5評価が並び、「泣けるスポーツ漫画」「2020年代最高のスポーツ群像劇」との声もあります。

アニメ化によりファン層はさらに拡大し、2025年冬アニメの満足度ランキングでは読者アンケートで堂々の1位を獲得するなど、メディア展開後も評価を落とすどころか一層の盛り上がりを見せています。

総じて、『メダリスト』は読者・評論家・プロフェッショナルのいずれからも高い支持を受けている作品と言えます。

熱量のこもったストーリーとリアルな描写が人々の心を動かし、まさに「全人類読んで」と言わしめるほど愛されているのです。

作者・つるまいかだ氏のプロフィールとコメント

イメージ画像:漫画note作成

つるまいかだ氏は本作『メダリスト』でデビューを果たした注目の新進漫画家です。愛知県出身で、コミティアの新人賞を受賞後にプロデビューしました。

もともとフィギュアスケートの知識や観戦経験は皆無だったそうですが、本作の企画にあたり「自分で体験しないと描けない」と考え、物語の舞台である名古屋のスケートリンク(名古屋スポーツセンター)で開催されるスケート教室に約1ヶ月通ったといいます。

その熱意は凄まじく、レッスン料のために貯金を使い果たし借金までするほどだったとか。さらに驚くべきことに、練習中のアクシデントで転倒して腓骨と距骨を複雑骨折する大怪我を負ってしまいます。

まさに身を削る取材ですが、奇しくも負傷直前に講談社へ提出していた『メダリスト』の企画が通り、連載決定の知らせを受けたのはその療養中だったそうです。

つるまいかだ氏は「まるで自分もフィギュアの神様に試されたようだった」と当時を振り返っています(引用元:作者インタビューより)。

なぜフィギュアスケートを題材に選んだのか?

つるまいかだ氏は制作のきっかけについて、「どんな過程を経て技術を会得するのか。それを知りたい人も多くいるだろうということで、この漫画を描きたいと思いました」と語っています。

華やかな舞台の裏側で選手たちがどれほどの努力を積み重ねているのか、その表舞台では見えない「努力の軌跡」を描きたいという思いが、『メダリスト』誕生の原動力となりました。

また当初は「子どもだけで世界を目指す物語」を構想していたそうですが、編集部の提案もあり大人であるコーチが支える物語に軌道修正した経緯があります。

これについて作者は「子どもだけでなく、支える大人の努力や輝きまで物語にしたかった」と語っており、司という存在を登場させたことで作品に深みが増したといえます。

つるまいかだ氏自身、幼少期に友人がフィギュアスケート選手の真似をして怪我をしたというエピソードが唯一のフィギュア体験だったと述懐しています。

そんな全くの未経験からスタートしながら、徹底した取材と情熱でここまでの作品を生み出したことに、漫画界からも称賛の声が上がりました。

2024年の講談社漫画賞受賞時には「つるまいかだ先生の細やかな取材力と情熱が本作を支えている」と評価されています。

作者は受賞コメントで「読者の皆さんがまるで本物の試合を見ているかのように感じてもらえたら本望です」と述べ、今後の展開にも意欲を燃やしています。

SNS上でも作者は積極的にファンと交流しており、X(旧Twitter)の公式アカウントでは作品への感想募集やイラスト企画なども行われています。

読者から届く熱い声に対し、「皆さんの応援が原稿を描くエネルギーになります」と感謝を綴っており、その人柄も支持されています。

今後のストーリーについて具体的なコメントは控えつつも、つるまいかだ氏は「最後まで描き切る所存です」と語っています(ファンブックインタビューより)。

フィギュアスケートへの深い愛と取材に裏打ちされたリアリティ、そして読者への誠実な姿勢が、この作品の品質を支えていると言えるでしょう。

アニメ化・ノベライズなど他メディア展開の情報

『メダリスト』は漫画の人気を受けて、近年テレビアニメ化や小説版刊行といったメディアミックス展開も盛んに行われています。ここではアニメを中心に、その展開情報をまとめます。

テレビアニメ第1期(2025年1~3月放送)

2023年5月にアニメ化が発表され、2025年1月から3月にかけてテレビ朝日系列の“NUMAnimation”枠ほかでアニメ第1期が放送されました。

制作はバイブリーアニメーションスタジオ、監督は山本靖貴氏、シリーズ構成は花田十輝氏と、実力派スタッフが結集。声優陣は結束いのり役に春瀬なつみさん、明浦路司役に大塚剛央さん、狼嵜光役に市ノ瀬加那さんなど、フレッシュかつ実力あるキャストが起用されています。

振付・スケート監修には前述の鈴木明子さんが参加し、競技シーンの作画や演出のリアリティが大きな話題となりました。

「まるで本物の試合映像を見ているようだ」と評されるほど、アニメでもフィギュアスケートの迫力と美しさが余すところなく表現されています。第1期では単行本4巻までの内容(西日本大会終了あたり)を描き、最終回は物語的にキリの良い場面で締めくくられました。

テレビアニメ第2期制作決定

第1期最終回放送後の2025年3月30日に、TVアニメ第2期の制作決定が公式発表されました。あわせて第2期決定記念ビジュアルや特報PVも公開され、ファンを歓喜させました。

現時点で第2期は2026年1月からの放送開始予定と告知されており、物語の続き(全日本ノービスからジュニア編あたりまで)が描かれる見込みです。

アニメ第1期は2025年冬シーズンの中でも人気・評価ともにトップクラスで、「続きが気になる!」という声が非常に多かったため、第2期決定の報は大いに歓迎されました。今後の続報に注目です。

ノベライズ(小説版)

アニメ化に合わせて、江坂純先生による公式ノベライズ版『小説 メダリスト』も刊行されました。2025年1月17日に講談社KK文庫レーベルから第1巻・第2巻が同時発売され、漫画のストーリーを小説形式で追体験できる内容となっています。

児童書レーベルからの刊行ということもあり、小中学生でも読みやすいよう工夫されているのが特徴です。フィギュアスケートの技やルール解説なども挿入されており、原作ファンのみならずライト層にも手に取りやすい構成となっています。

アニメで『メダリスト』を知った子供たちにも人気で、「文章で読むとまた違った感動がある」と好評です。

公式ファンブック&展示イベント

2025年1月には公式ファンブックも発売され、キャラクター設定資料や作者インタビュー、描き下ろし漫画など貴重なコンテンツが収録されました。

また同時期には東京・大阪で原画展「メダリスト展」も開催され、多くのファンが詰めかけました。原画展キービジュアルはつるまいかだ氏描き下ろしで、いのりや司をはじめ主要キャラ10名が一堂に会する華やかなイラストが公開され話題になりました。

会場ではカラー原画やネーム、フィギュアスケートに関する資料展示など盛りだくさんの内容で、作品の世界観を体感できるイベントとなりました。

その他メディア展開

この他にもグッズ展開やコラボ企画など多数行われています。例えば2025年にはプリンスホテルのアイスショーとのタイアップで、主人公いのり役の声優・春瀬なつみさんがスペシャルサポーターを務めたイベントが開催されました。

また電子書籍ストアとのコラボキャンペーンや、フィギュアスケート専門誌での特集記事掲載など、漫画の枠を超えてフィギュア業界とも接点を持つ作品となっています。

アニメ化によって『メダリスト』の魅力は国内外に広く伝わり、原作コミックスの売上も急伸しました。美麗な作画と躍動感あふれる演技シーンは「映像映え」する内容であり、今後の第2期、さらにはそれ以降のアニメ化にも期待が高まります。

小説版やファンブックも含め、多角的に楽しめる展開が揃っているのはファンにとって嬉しい限りでしょう。

『メダリスト』のテーマ性と魅力

イメージ画像:漫画note作成

『メダリスト』がここまで幅広い支持を得た背景には、その物語のテーマ性が現代の読者の心に強く響くものだったからと言えます。

またフィギュアスケートという題材の社会的影響も少なくありません。この章では作品のテーマやメッセージ性、さらにはフィギュア界・社会へのインパクトについて考察します。

「夢の継承」と「もう一度立ち上がる勇気」

本作のキーワードの一つは「人生ふたつぶん懸けて」というフレーズです。夢破れた司と、これから夢を追ういのり。年齢も境遇も異なる二人がタッグを組むことで、途絶えかけた夢が次世代に引き継がれる構図になっています。

司は自らの挫折を経験したからこそ、いのりに自分と同じ悔いを残してほしくないと願い、いのりは司という伴走者を得たことで諦めかけていた夢に向かってもう一度走り出せました。

これは単なる「コーチと選手」の関係に留まらず、大人と子供が一緒に夢を見る物語なのです。
大人になってからも夢を諦めず、それを若者に託し共に挑戦する司の姿は、多くの読者に「何度でもやり直せる」「遅すぎることはない」という勇気を与えてくれます。

また、いのりのように遅れてスタートしたとしても情熱があれば道は切り拓けるというメッセージは、スポーツに限らず様々な分野で挑戦する人々の胸に響く普遍性を持っています。

努力の過程と「裏方」の物語

作者が描きたかったテーマとして、「表舞台では見えない努力の軌跡」があります。フィギュアスケートの華麗な演技の裏にある血の滲むような練習、家族の支え、経済的な問題、メンタルとの戦い。

そうしたスポーツの裏側を丹念に描写することで、勝敗のドラマに厚みを持たせています。特に親子の関係に焦点を当てている点も特徴的です。

いのりと母・実叶の関係は序盤はすれ違いがありますが、次第に母も娘の本気に心を動かされ共に涙する場面が描かれます(実際、羽生結弦選手が泣いたと語ったのもこの母娘のシーンでした)。

このように親が子を守りつつ、やがて手を離して自立を促すという「庇護と自立」のテーマも込められており、子を持つ親世代の読者からも共感を集めています。

司自身もまた「裏方」に徹する大人であり、コーチとしてスポンサー集めに奔走したり、選手であるいのりを引き立てる黒子役になることを厭いません。

こうした裏方の努力や葛藤にスポットを当てた点は、他のスポーツ漫画にはあまり見られない『メダリスト』独自の視点でしょう。

「勝利の陰には支える人々がいる」というメッセージは、競技スポーツに限らずあらゆるチームワークに通じる普遍的なテーマと言えます。

リアリティと挫折が生む感動

いのりは順調に勝ち進む天才ではなく、幾度も壁にぶつかります。この挫折と再起の繰り返しが、読者に深い感動を与えています。

「現実はそんなに甘くない」というリアルさを持ちながらも、そこで終わらずにもう一度立ち上がる姿を描くことで、より強いカタルシスを生んでいるのです。

読者からも「負ける展開なのに何故か爽やか」「悔しいけど次への期待が湧く終わり方をする」という声が多く、単なる勝利の快感以上に人生ドラマとして胸を打つ作品として評価されています。これは作者の取材と愛情によって生まれたリアリティゆえでしょう。

実際のフィギュア競技でもそう簡単に勝てるものではなく、むしろ失敗や挫折の方が多いものです。

その現実の厳しさと、だからこその尊さを『メダリスト』は余すところなく描いており、フィギュアスケート経験者から「あるある」「わかる」と共感を呼ぶとともに、未経験の読者にも「本当に頑張るってこういうことなんだ」と訴えかけてきます。

米津玄師さんが「作中の熱意や努力、それだけでグッとくる。ものすごく尊いものを感じる」と評したのも、まさにこの点でしょう。

フィギュアスケートへの影響

『メダリスト』がもたらした影響として、まずフィギュアスケートそのものへの関心を高めたことが挙げられます。

作中で競技のルールや技が丁寧に解説されるため、今までフィギュアに馴染みのなかった層が「実際の大会も見てみたい」と興味を持つケースが見られました。

「メダリストを読んで初めてフィギュアスケートの面白さが分かった」という声もあり、スポーツ漫画として競技普及に一役買っている面があります。

また、現役のジュニアスケーターたちやその親御さんがこの作品に励まされたというエピソードもあります。あるフィギュア関係者は「『メダリスト』のおかげでスケート教室に通う子どもが増えた」と話しており、競技人口やファン層の拡大にも貢献しているようです。

さらに、フィギュアスケート漫画=短命というこれまでの風潮を覆した点も大きいでしょう。過去にもフィギュアを題材にした漫画はありましたが、その専門性ゆえに人気を保つのが難しく、途中打ち切りになる例が多々ありました。

例えば週刊少年ジャンプの『ツーオンアイス』や週刊少年サンデーの『ブリザードアクセル』はいずれも短期で終了しましたが、『メダリスト』は月刊アフタヌーンという土壌でじっくり描かれ、スポーツ漫画として異例の成功例となりました。

この成功は編集者や他の漫画家にとっても刺激となり、「ニッチと言われた競技ものでもやり方次第でヒットできる」ことを示した意義は大きいです。

実際、本作以降フィギュアスケートを扱う漫画やアニメ企画が増えているとの指摘もあり、ジャンル全体への波及効果も注目されています。

最後に、『メダリスト』の社会的影響として特筆すべきは、努力する人へのリスペクトが広まったことです。劇中でいのりの成長を見守る大人たちが口にする「名前は人生の羅針盤」という言葉や、いのりが他の選手の演技を見て抱くリスペクトの念など、作品には努力する他者を称える精神が描かれています。

読後には「誰かの頑張りに素直に拍手を送りたくなる」「自分ももう一踏ん張りしてみようと思える」という声が多く、単なる娯楽を超えて読む者のメンタルに良い影響を与えているようです。

漫画作品が人々に前向きな力を与える、まさに文化的な価値を体現していると言えるでしょう。

類似作品との比較と『メダリスト』の差別化ポイント

イメージ画像:漫画note作成

フィギュアスケートやスポーツを題材にした作品はいくつか存在しますが、『メダリスト』はその中でも異彩を放つ特徴を備えています。

ここでは類似ジャンルの作品と比較しながら、本作ならではの魅力や差別化ポイントを整理します。

スクロールできます
比較項目『メダリスト』『ユーリ!!! on ICE』『ブリザードアクセル』『銀盤カレイドスコープ』その他スポーツ漫画例(『BLUE GIANT』『ダンス・ダンス・ダンスール』など)
主な舞台・題材女子シングル/ジュニア世代の成長男子シニア/世界トップ選手男子フィギュア/少年の成長物語女子シングル+幽霊パートナー音楽・芸術・表現を通じた成長
主人公の立場無名の少女と青年コーチ(師弟)天才だがスランプ中の選手ダンス経験を持つ新星才能ある少女と幽霊選手庶民的な若者が情熱で成長
物語の軸努力と再生、夢の継承師弟愛・絆・芸術表現根性・努力・ライバルとの競争ファンタジー要素+恋愛・青春自己表現・情熱・人間成長
作品の世界観現実的・取材に基づくリアル路線芸術的・スタイリッシュ・幻想的少年漫画的で誇張表現ありライトノベル的ファンタジー写実的だが感情表現が豊か
作風・ジャンル青年漫画(現実重視・心理描写中心)オリジナルアニメ(感情と演出重視)少年漫画(スポ根+ギャグ)ラブコメ+スポーツ+感動青年・一般誌向けリアルドラマ
描写の特徴練習・努力・裏方描写に重点/リアルな心理音楽・演技・映像美で魅せる技の迫力・試合演出重視ロマンチックで感情的表現の追求・自己の成長を描く
師弟・関係性相互成長・支え合う関係(平等な絆)憧れと信頼/時に恋愛的コーチより自己鍛錬中心少女と幽霊のバディ関係師弟・仲間との共鳴と衝突
リアリティ★★★★★(実際の取材・競技描写)★★★★☆(演出面で芸術的)★★★☆☆(誇張多め)★★☆☆☆(ファンタジー要素強)★★★★☆(人間ドラマ重視)
感動要素挫折と再起のドラマ/親子愛・師弟愛表現の自由と愛/芸術性の高さ努力・勝利・友情哀しみと絆の感動内面成長と情熱の表現
対象読者層幅広い層(学生〜大人)若年層・アニメファン・海外層少年層中心若年層・女性層青年・大人読者
最大の特徴徹底したリアリティと人間ドラマ/努力の尊さ芸術性と映像演出/感情表現熱血根性と技の迫力感動とロマン/ファンタジー融合表現者としての情熱・葛藤描写
差別化ポイント無名から這い上がる現実ドラマ/裏方も主役華やかな世界の美的描写少年漫画的勢いと派手さ感情中心の青春ファンタジー現実的情熱と精神的成長の融合


『メダリスト』は「努力」「再生」「師弟の絆」を現実的かつ丁寧に描いた、取材力と心理描写の深さで突出した作品です。

華やかな「表舞台」を描く『ユーリ!!! on ICE』や、ファンタジー色のある『銀盤カレイドスコープ』とは異なり、“現実の泥臭さと美しさ”の両立が最大の魅力といえます。

漫画『メダリスト』は完結した?【まとめ】

『メダリスト』は、現時点では完結しておらず連載は続いています。物語はまだ道半ばですが、それゆえに今後の展開への期待も高まるばかりです。

本作はフィギュアスケートという競技を通じて、夢を諦めないことの尊さ、努力することの意味、支えてくれる人々への感謝といった普遍的なテーマを描き出しています。

読めば誰もが心を揺さぶられ、「自分も頑張ってみよう」と前向きな気持ちになれる、そんな希望に満ちた物語です。だからこそ幅広い世代に支持され、漫画賞の受賞やアニメ化といった形で評価されているのでしょう。

「メダリスト」というタイトルには「表彰台の頂点に立つ者」という意味があります。いのりと司が真のメダリストになる日はまだ訪れていません。

しかし、彼らの姿を追いかける読者にとって、既にこの物語自体が金メダル級の輝きを放っています。完結まで見届ける日を楽しみにしつつ、今は続く連載とアニメ第2期を心待ちにしたいと思います。

最後に、つるまいかだ先生の言葉を借りれば「とにかく素晴らしい漫画なので全人類読んでください。」。

まだ本作を未読の方も、ぜひこの機会に『メダリスト』の世界に触れてみてください。きっと人生の羅針盤となるような感動が待っていることでしょう。

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