「アフロ田中」シリーズは、のりつけ雅春による人気ギャグ漫画で、アフロヘアーがトレードマークの主人公・田中広の日常を描いた作品です。
2002年に連載が始まって以来、タイトルと主人公の成長ステージを変えながら現在まで続く長寿シリーズとなっています。
本記事では「アフロ田中」シリーズ全作品の読む順番(刊行順=時系列)をはじめ、各シリーズの概要・あらすじ、読者からの評価やシリーズの魅力、そしてどの順番で読むのがおすすめかなどについて詳しく解説します。
累計発行部数は2024年時点で680万部を突破するなど高い人気を誇り、2012年には松田翔太主演で映画化、2019年には賀来賢人主演でテレビドラマ化もされた話題作です。
笑って共感できて、ときに心に響く「アフロ田中」の世界を、本記事で存分にご紹介します。
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アフロ田中シリーズを読む順番【刊行順=時系列】



「アフロ田中」は現在まで7つのシリーズに分かれており、基本的には発表された刊行順=物語の時系列順に物語が進んでいきます。
各シリーズは主人公・田中広の人生のステージ(高校~社会人~結婚~マイホーム)に合わせてタイトルが変わる形式で連載が継続中です。
最初から読む場合は刊行順に読めば物語の成長を順に追うことができますが、1話完結のギャグ漫画でもあるため、途中のシリーズから読み始めても十分に楽しめる内容になっています。
以下におすすめの読む順番と各シリーズの概要をまとめます。
刊行順(時系列順)一覧
- 高校アフロ田中(第1シリーズ)
高校時代(田中広は高校1年で埼玉の立華高校に転校)。全10巻完結(2002~2004年連載) - 中退アフロ田中(第2シリーズ)
高校を自主退学した直後の日常(田中広:10代後半)。全10巻完結(2004~2007年連載) - 上京アフロ田中(第3シリーズ)
上京して東京で働く生活(田中広:20代前半)。全10巻完結(2007~2010年連載) - さすらいアフロ田中(第4シリーズ)
日本各地を“さすらい”旅する生活(田中広:20代半ば)。全10巻完結(2010~2013年連載) - しあわせアフロ田中(第5シリーズ)
“幸せ”を求め新天地で新生活(田中広:28歳)。全10巻完結(2015~2018年連載) - 結婚アフロ田中(第6シリーズ)
結婚編(田中広:31歳)。全10巻完結(2018~2021年連載) - マイホームアフロ田中(第7シリーズ)
マイホーム編(田中広:35歳)。既刊5巻(2022年~連載中)
上記のように刊行順に読めば物語の流れを追えます。発売順=時系列なので混乱は少ないですが、各シリーズごとに舞台や登場人物、新しいエピソードが展開するため、どのシリーズから読み始めてもOKです。
例えば「とりあえず試しに読んでみたい」という方には、**第3シリーズの「上京アフロ田中」**あたりから入るのもおすすめされています。
上京編から主要キャラクターが一新され、高校編での登場人物は時々顔を出す程度なので、初見でも人間関係が分かりやすいという理由です。
読む順番まとめ
ストーリーを最初から追いたい人は刊行順(上記の順番)に読むのがおすすめ。
一方、「まずは雰囲気だけ掴みたい」「最新の話題に触れたい」という人は途中のシリーズ(特に上京編以降)から始めても楽しめます。
それぞれ単体でも笑えるエピソード満載なので、安心して好きな巻から読み始めて大丈夫です
各シリーズのあらすじ・特徴と主人公の成長
続いて、各シリーズごとのあらすじ概要と物語のテーマ・特徴、その時々の田中広の年齢や成長について詳しく見ていきましょう。
田中の人生ステージが上がるごとにタイトルが変わり、環境や周囲のキャラクターも変化していきます。それぞれのシリーズで何が描かれるのか、主な出来事を簡単にまとめます。
1. 高校アフロ田中 – 高校時代の青春ギャグ
舞台は、埼玉県の架空の町・立華町にある立華高校。
田中広が高校1年生のときに東京からこの田舎の高校へ引っ越してきたところから物語が始まります。
あらすじ
転校初日に、田中は同級生の岡本一(おかもと はじめ)の自転車を盗もうとしたことがきっかけで岡本と知り合い、成り行きで岡本が所属するボクシング部に入部します。
とはいえ部活はほとんど幽霊状態で、田中と仲間たちはくだらない高校生活に明け暮れます。授業よりも遊びや恋に頭がいっぱい、だけどどこか憎めない男子高校生の日常がコミカルに描かれます。
特徴・見どころ
田中を含む冴えない男子5人組(岡本・村田・井上・大沢+田中)が登場し、彼らのバカ騒ぎや悪ふざけが中心です。
しかし「ただのヤンキー・不良漫画」ではなく、部員同士の絆や若者なりの悩みも描かれ、青春ギャグコメディとして読者を笑わせつつ共感させます。
なおボクシング部と言っても真面目に練習する場面はほぼ無く、部室は男子たちのたまり場に過ぎません。
高校編で登場した岡本・村田・井上・大沢ら“ボクシング部員”は、その後のシリーズでもたびたび登場し、田中の旧友として物語に関わってきます。
2. 中退アフロ田中 – 高校中退後のフリーター編
舞台は、高校を退学し、実家の庭のプレハブ小屋で一人暮らし(?)を始めた田中の生活。
学校に行かなくなった田中は、地元埼玉でアルバイトをしながらブラブラする日々です。
あらすじ
高校を自主退学した田中広のその後を描きます。学校を辞めた田中はとりあえずバイトを始め、暇さえあれば仲間とつるんでバカ話…という毎日。
アルバイト先や遊び場で新たな出会いもあり、とくに女性キャラクターが固定で登場するようになったのが今シリーズの特徴です。
高校編以上に女の子絡みのエピソードが増え、田中も少しずつ異性を意識した青春を過ごします。
特徴・見どころ
学校という縛りがなくなった分、物語の展開スピードがアップします。
季節の移り変わりや仲間内の進路変化など時間経過が早く、高校時代よりも田中たちの「大人への階段」が感じられるシリーズです。
もっとも田中本人は相変わらず怠惰で自由奔放なままですが、「高校を辞めた息子」に対する親の目線や、バイト先の人間模様など、コミカルな中にも社会の一端に触れるエピソードが描かれています。
また田中が経験する初めての恋や失恋も見どころで、女性読者からも「くだらなくて笑えるけど少し切ない」と好評でした(※レビューより:「ただのギャグ漫画かと思いきや『そうそう!』と思う事多々あり」)。
3. 上京アフロ田中 – 東京編(田中、はじめての彼女!)
舞台は、東京23区内(具体的な地名は作中ではフィクションですが、都内の建設現場や寮が舞台)。
田中は地元埼玉を離れ、東京都内の建設会社で契約社員として働き始めます。
あらすじ
中退後に一度は運送業者に就職した田中ですが、社長の提案(という名の肩たたき)で東京のトンネル工事の現場に出ることになります。
こうして単身東京へ上京した田中は、旭工務店の契約社員として地下トンネル掘りの仕事に就き、社員寮で暮らし始めます。
職場では個性豊かな同僚たちと出会い、寮生活では他人との共同生活に四苦八苦。
そんな中、これまでモテなかった田中に人生初の彼女ができるエピソードもあり、大きな転機を迎えます。
特徴・見どころ
東京編から主要キャラが一新されます。
田中の高校時代の友人たちは地元に残っているため、上京後は岡本ら旧友は完全に脇役となり(たまに電話や帰省で絡む程度)、職場の同僚や東京での知人が新たなレギュラー陣になります。
このシリーズでは下ネタ・エロネタもパワーアップしており、田中の都会での孤独や欲求不満も相まって、「下半身に関する題材」が増えたと作者自身も述べています。
それでも初めて彼女ができたり恋愛ストーリーも盛り込まれ、田中の青春は一歩前進。
都会の荒波に揉まれつつも懲りない田中の奮闘が笑いを誘います。
※豆知識
「上京アフロ田中」は、前シリーズ終了時に読者アンケートで決まったテーマでした。
中退編連載終了後、『ビッグコミックスピリッツ』誌上で「田中の次の進路先」を募集したところ、第5位の「上京」が採用されたというエピソードがあります。
読者の声で田中が東京に旅立ったのもユニークなポイントです。
4. さすらいアフロ田中 – 旅と転機の連続、放浪編
舞台は、千葉県の地方都市&日本全国各地。
上京後も引き続きトンネル掘りの契約社員として働いていた田中ですが、今度は職場の友人と日本中を旅する冒険が始まります。
あらすじ
上京編の後、田中広は千葉県一宮町のトンネル工事現場で契約社員として働き続けていました。
そんな田中に彼女のマキができますが、マキは夢だった海外生活のためワーキングホリデーでオーストラリアへ旅立ってしまいます。
一念発起した田中は休暇を取ってマキを追いかけオーストラリアへ向かいますが、そこで思わぬ光景を目撃してしまい…?
さらに帰国後は、親友の村田大介と二人で原付バイクによる日本縦断の旅に出ることに!
北海道から沖縄まで、日本各地での珍道中を経て田舎へ戻った田中を、仕事の転勤や新たな恋の予感など次々と人生の転機が待ち受けます。
特徴・見どころ
シリーズ名の通り田中が各地を“さすらう”ストーリー展開で、旅先でのエピソードが盛りだくさんです。
これまで地元や東京といった決まった環境で展開していた物語が、一気に広い世界へ飛び出していくためスケール感があります。
とはいえ相変わらず田中は田中で、どこへ行ってもおバカなトラブルを起こすのがお約束。
東日本大震災後の日本を舞台にしたエピソードや、旅先での出会いと別れを通じて、田中も徐々に大人の考え方を身につけていく様子が描かれます。
終盤では地元での就職や仲間の結婚など、人生の節目に直面するエピソードもあり、長年読んでいたファンには感慨深い展開となっています。
5. しあわせアフロ田中 – “幸せ”探し編、新生活スタート
舞台は、神奈川県・三浦半島の海辺。
20代も終わりに近づき、田中は心機一転を図るべく東京近郊の新天地で生活を始めます。
あらすじ
前シリーズ(さすらい編)の最後で仕事の都合から海外へ旅立っていた田中でしたが、その後日本に帰国し、三浦半島で新生活をスタートさせます。
時は田中28歳、目前に30代を控え「このままなんの考えもなく働き続けるだけでいいのか…」と人生を見つめ直し始めた頃、友人の村田から「一緒にゲストハウスをやらないか?」と誘われます。
ゲストハウス(安宿)づくりという新たな挑戦に乗り出す田中でしたが、“幸せ”を求めて移り住んだ土地でも結局ドタバタは相変わらず。
周囲の環境が変わっても田中は田中!
持ち前のノーテンキぶりで次々と珍騒動を巻き起こします。
特徴・見どころ
約2年ぶり(当時)の新シリーズとして始まった「しあわせ編」は、タイトル通り田中が「幸せ」について模索する内容となっています。
とはいえシリアスになりすぎず、愛すべきお馬鹿キャラ・田中広の奮闘ぶりは健在で、長年待ち望んだファンも初めて田中を読む人も爆笑必至の内容でした。
このシリーズでは田中にもついに将来を見据えた恋人(ナナコ)ができ、物語後半では婚約を意識させる展開も描かれます。
※最終巻では「婚約指輪」にまつわる話もあり、次シリーズへの布石となりました。
6. 結婚アフロ田中 – 結婚編、ついに田中が花婿に!
舞台は、都内およびその近郊。
田中広31歳、いよいよ人生最大のイベント「結婚」に挑むシリーズです。
あらすじ
前シリーズで出会った恋人・ナナコにプロポーズし、田中はいよいよ結婚への道を歩み始めます。
しかし結婚が決まってからが波乱の連続!
ナナコの両親へ結婚の挨拶に行ったり、結婚式の準備・費用の問題、先輩既婚者からの迷アドバイスに振り回されたりと、結婚あるある満載のトラブルに見舞われます。
さらには妻の妊娠・出産という一大イベントも控え、次々と押し寄せる試練に田中は大奮闘します。
特徴・見どころ
シリーズ累計500万部を突破したタイミングで始まった本作は、漫画界屈指のおバカ主人公・田中が放つ爆笑の結婚狂想曲です。
ただし田中もついに所帯を持ったことで少し成長した様子もあり、以前のような「童貞キャラ全開」の女性絡みドタバタは減って、その分は脇役(独身の友人たち)が引き継ぐ形になっています。
代わりに結婚生活ならではのリアルな悩み(夫婦の価値観、親戚づきあい、子育ての不安など)をコメディタッチで描き、既婚読者には「あるある!」と頷ける内容に、未婚読者には「結婚って大変だけど面白そう」と思わせるような内容になっています。
また本シリーズ連載中に現実社会で新型コロナ禍が発生したため、作中でもコロナ禍が反映されています。
マスク不足や在宅勤務など2020年前後の世相が田中夫妻にも降りかかり、そうした社会ネタを織り交ぜつつ笑い飛ばすエピソードも見どころです。
7. マイホームアフロ田中 – マイホーム編、夢のマイホーム計画!?
舞台は、東京都近郊の住宅地。
結婚して子供も生まれた田中広(35歳)が、次なる目標「マイホーム(持ち家)」に挑むシリーズです。
あらすじ
ナナコと結婚し一児の父となった田中のもとに、妻のナナコから「家を買わない?」とマイホーム購入の話が持ちかけられます。
35歳にもなり未だ賃貸暮らしの田中にとって「マイホーム」は遥かな夢…。
しかし一念発起して住宅展示場を巡ったりローンを検討し始めます。
ところが土地の高さやローンの重圧にアフロ頭を悩ませ、次々と珍騒動が発生!
「土地が高い!」「ローンなんてゴメンだ!」と喚きつつ、それでも家族のために奔走する田中の前代未聞のホームコメディが幕を開けます。
特徴・見どころ
田中もアラフォー目前となり、テーマはついにマイホーム・家族へ。
独身時代から追ってきた読者にとっては「田中もとうとうここまで来たか!」と感慨深い内容です。
もっとも田中自身は相変わらずマイペースなおバカキャラで、住宅購入の大事な場面でもトラブル連発。
しかし随所にリアルな住宅事情ネタ(住宅ローン35年問題など)が散りばめられ、大人になった今だから笑えるギャグが満載です。
現在も『ビッグコミックスピリッツ』誌にて連載中(既刊5巻)であり、田中一家の今後の展開にも注目が集まっています。
※スピンオフ情報
2022年、作者ののりつけ雅春氏は自身のNote(ノート)上で未発表短編『アフロ田中の娘のえま』を発表しました。
田中夫妻の2歳の娘・エマちゃん視点で描かれた23ページの番外編で、「エマちゃん可愛い!」「声出して笑った」と好評を博し、後にビッグコミックスピリッツ本誌にも読切が掲載されています。
田中が父親になった今、子育てギャグへの広がりも見せており、シリーズの世界観がさらに膨らんでいます。
主な登場人物とキャラクター紹介

「アフロ田中」シリーズには個性豊かなキャラクターが多数登場しますが、ここでは特に主要なキャラクターを中心に簡単に紹介します。
田中 広(たなか ひろし)
本シリーズの主人公。天然パーマのアフロヘアがトレードマークの青年。
高校編では高校1年生として初登場し、その後シリーズを通して歳を重ね現在は30代半ば。
基本的に不真面目で怠け者ですが、どこか憎めない愛嬌と行動力で周囲を巻き込みます。口癖は文句や理屈っぽい毒舌ですが根は善人で、友達想いな一面も。
趣味は釣りで腕前はプロ級という意外な特技も持っています。高校中退後はフリーター生活→上京して肉体労働→転職・旅…と紆余曲折しつつ成長し、ついに結婚して父親に。
とはいえ基本的なおバカキャラは最後まで健在で、どんな環境でも田中節を貫く姿がシリーズ最大の魅力です。
岡本 一(おかもと はじめ)
田中の高校での最初の友人。
高校編で転校してきた田中が自転車泥棒未遂で出会った相手。ボクシング部員の一人で、田中とつるんでバカ騒ぎする仲間になります。
高校卒業後は大学に進学し、「大学デビュー」を狙うも失敗。その後普通に就職していきます。5人組の中では常識人ポジション寄りですが、田中とは馬鹿話もできる良き友人。
社会人になっても田中との付き合いは続き、結婚編・マイホーム編でも時折登場します。
村田 大介(むらた だいすけ)
田中の親友ポジション。
高校ボクシング部の仲間で、田中と特に馬が合う相棒的存在です。高校卒業後は地元に残り就職するも退屈さを感じ、さすらい編では田中と原付旅に出るなど行動派な一面も。
ゲストハウス計画に田中を誘ったのも村田で、常に田中の人生に面白ネタを提供してくれる発案者タイプです。明るくお調子者で憎めないキャラ。
井上・大沢
田中の高校時代の仲間。
井上は眼鏡をかけた小太りキャラで、女性にモテない焦りがネタになることも多い(のちに職場で知り合った女性「ロボ」と結婚し子供も誕生)。
大沢はボクシング部仲間の一人で、5人組のムードメーカー的存在。
彼らも含め、田中を中心とした男友達グループは常に女性にモテたい&Hなことをしたい願望でいっぱいですが、なかなか上手くいかない…というのがお約束の笑いになっています。
マキ
さすらい編で登場する田中の彼女。
明るく快活な女性で、ワーホリで海外に旅立つ行動派。
田中にとっては初めて本格的に付き合った彼女でしたが…(恋の行方はぜひ本編で)。
ナナコ
しあわせ編で登場。田中の人生の伴侶となる女性。
田中とは同棲を経て結婚し、マイホーム編では妻として田中と二人三脚で家庭を築いています。
明るくさばさばした性格で、田中のボケにも的確にツッコむ“デキた奥さん”。シリーズ後半のキーパーソンです。
この他にも、各シリーズごとに職場の同僚やご近所さん、趣味仲間など多彩なキャラが登場します。
例えば上京編では旭工務店の同僚たち、結婚編ではナナコの両親や親戚、マイホーム編では不動産屋や近隣住民などがストーリーを盛り上げます。
アニメ化・映像化情報(映画・ドラマ)

「アフロ田中」シリーズはアニメ化はされていませんが、実写映像化が映画とドラマで行われています。以下にその概要をまとめます。
映画『アフロ田中』(2012年公開)
シリーズ初の映像化作品として、2012年2月18日に劇場公開されました。
主演は松田翔太(田中広役)で、ヒロインの加藤亜矢役を佐々木希が演じています。監督は松居大悟、脚本は西田征史。
物語は原作の「上京アフロ田中」をベースにしつつ、映画オリジナル要素も加えた青春コメディ。
冴えない田中が美人OLの亜矢に一目惚れし奮闘する様子が描かれました。
公開前にはスピンオフミニドラマ『放課後アフロ田中』(全10話)がネット配信されるなど話題となり、映画は全国72スクリーンの小規模公開ながら初週の映画ランキングで10位にランクインするヒットに。
松田翔太がアフロヘアの田中に扮したビジュアルもインパクトがあり、原作ファンからも好評を博しました。
WOWOWオリジナルドラマ『アフロ田中』(2019年放送)
2019年7月クールで、WOWOWにて実写テレビドラマ化もされました。
主演は賀来賢人(田中広役)、ヒロイン役は夏帆。
ドラマ版は原作「上京アフロ田中」をもとにしており、田中が東京で働き始めて彼女ができるまでのエピソードを軸に描かれました。
全10話構成で、Paraviでは未公開シーンを追加した特別版も同時配信。賀来賢人のコミカルな演技が「ハマり役」「演技力が高く面白さが増している」と評判に。
ドラマならではのアレンジもありますが、原作の持つバカバカしさと青春感をうまく映像化した作品として楽しめます。
なお、映画・ドラマとも原作を全て網羅した内容ではないため、映像から入った方もぜひ漫画で細かなエピソードまで味わってみてください。
特にドラマ版は上京編のみを描いているため、その後の「結婚編」や「マイホーム編」など、田中の人生の続きが気になる方は原作をおすすめします。
読者の口コミ・評価とシリーズの魅力

長年愛されている「アフロ田中」シリーズ、その魅力はどこにあるのでしょうか?
読者の口コミや評価を踏まえて、主なポイントを挙げてみます。

「くだらないのに笑える!」
まず何と言ってもギャグのキレです。
田中と仲間たちの繰り広げるバカバカしい日常に「不覚にも大笑いしてしまう」との声が多く、肩の力を抜いて楽しめる作品として高評価です。
特に男性読者からは「自分も学生の頃はこんなバカ話したなぁ」と共感しつつ笑える青春コメディとして支持されています。

共感できるリアルなあるある
ギャグ一辺倒ではなく、「そうそう、わかる!」と頷ける日常のあるあるネタが随所に盛り込まれているのも魅力です。
「ただのギャグ漫画かと思いきや、『そうそう!』と思うこと多々あり」とのレビューもあり、怠け者だけど憎めない田中の言動に読者自身を重ねてしまうこともしばしば。
特に社会人編以降は仕事のグチや結婚生活ネタなどリアルな題材も増え、笑いながら人生の機微を感じられる深みがあります。

キャラクターが愛おしい
田中をはじめ登場人物たちは一見ダメ人間揃いですが、「基本的に根はイイ奴ばかりなのも好きなところ」という読者の声があるように、みんな人間味があって憎めません。
バカだけど仲間想い、だらしないけどどこか純粋…そんなキャラたちの成長を長年見守れるのもシリーズものの醍醐味です。
特に長期連載で読者とともに歳をとったキャラたちに対し、「昔から読んでいると感慨深い」といった声も多く、まるで同級生の成長を見届けているような不思議な愛着が湧く作品です。

意外とためになる!? 名言の数々
おバカ漫画に見えて、時にハッとさせる名言や人生教訓が飛び出すのも本シリーズの特徴です。
作中では登場人物が放つ言葉に「妙に心に響く」「いろいろ学べる」と感じた読者もおり、「バカなのに深い漫画」として評価する声もあります。
実際、「しあわせアフロ田中」「結婚アフロ田中」の名言をまとめた書籍や記事が作られたほどで、笑いの中に人生の真理を垣間見せるセンスは作者・のりつけ雅春氏の持ち味と言えるでしょう。
こうした魅力が口コミで広がり、「アフロ田中」シリーズは累計680万部を超えるヒットシリーズとなりました。
男性読者はもちろん、女性読者からも一定の支持を集めている点も注目です。
作者・のりつけ雅春のプロフィールと他作品

のりつけ雅春(のりつけ まさはる)先生は1979年11月3日生まれ、埼玉県出身の漫画家です。2002年に『高校アフロ田中』でデビューし、一躍人気作家となりました。
デビュー前はロドリゲス井之介氏(『リーマン戦記 独身3』作者)のアシスタントを務めていた経歴があり、当時に自身の読み切り『中途退学物語』を発表。これが後の「アフロ田中」シリーズの原型になったとも言われています。
代表作は「アフロ田中」シリーズですが、他にも『オケラのつばさ』という作品を連載していました。
『オケラのつばさ』は2014年~2015年にビッグコミックスピリッツで連載された全5巻の漫画で、親の遺産で遊ぶ勝ち組青年がひょんなことから貧乏神に取り憑かれ…というファンタジーコメディでした。
こちらもユニークな題材で人気を博しましたが、連載終了後は再び「アフロ田中」シリーズに戻り、2015年から「しあわせアフロ田中」を開始しています。
その後は現在まで田中シリーズ一筋に執筆を続けています。
のりつけ先生は自身も埼玉出身であることから、「アフロ田中」の舞台(立華町=埼玉の加須市周辺)には地元の風景がモデルとして登場します。
作品にはご自身の青春時代の体験や、“あるある”ネタも活かされているようで、リアリティある笑いの背景には作者の実感が込められているのでしょう。
SNSやNoteなどでもファンと交流しつつ精力的に活動されており、2024年時点でデビューから約22年、田中広とともに漫画界を駆け抜けています。のりつけ雅春先生のXは≫こちら
よくある質問:どこから読むべき?順番は?疑問に回答

最後に、読者からよく寄せられる「アフロ田中」を読む上での疑問についてQ&A形式でまとめます。
以上、「アフロ田中」シリーズの読む順番ガイドと作品解説でした。田中広の波瀾万丈でおバカな人生模様は、一度ハマるとやみつきになること間違いなしです。
ぜひ本記事を参考に、ご自身のペースで田中の物語を堪能してみてください。笑いあり、共感あり、時にホロリもありのアフロ田中ワールドを、どうぞお楽しみください!
まとめ
『アフロ田中』シリーズは、主人公・田中広の高校時代からマイホーム編までの人生を描く長寿ギャグ漫画作品です。
各シリーズを刊行順=時系列順に読めば田中広の成長を順に追えますが、実はどのシリーズから読み始めても楽しめる構成になっているのも魅力です。
ギャグ満載のエピソードの中に、思わず「あるある!」と共感してしまうリアルな日常ネタや人間ドラマが織り交ぜられており、笑いながらも心に残る作品となっています。
シリーズ累計発行部数は2024年3月時点で680万部を記録し、2012年には映画化、2019年にはテレビドラマ化もされた人気作です。
この記事では、アフロ田中シリーズの読む順番や各シリーズの特徴、主要キャラクター、映像化作品、作者情報、そして読者からの口コミまで幅広く紹介してきました。長年愛されるアフロ田中ワールドの魅力を存分にお伝えしたつもりです。
アフロ田中はどのシリーズからでも読み始められます。気になった巻やエピソードがあれば、ぜひそこから手に取ってみてください。
主人公・田中広のドタバタでちょっと切ない人生劇場にきっと笑いながら引き込まれ、「次はどの巻を読もうかな?」と夢中になること間違いなしです。
まずは興味を惹かれた一冊から、アフロ田中の世界を存分に楽しんでみましょう!


















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