『銀牙伝説』シリーズは、犬たちが主人公となり、世代を超えて繰り広げられる壮大な戦いと絆の物語です。
1983年の『銀牙 -流れ星 銀-』から始まり、ウィード、オリオンと受け継がれ、現在はシリーズ最終章『レクイエム』が連載中。
本記事では、初めて読む方でも迷わないように、作品ごとのあらすじや読む順番、外伝との関係性までをわかりやすく解説します。
「銀牙伝説」シリーズとは?



『銀牙伝説』シリーズは、漫画家・高橋よしひろによって生み出された、犬たちが主人公の異色かつ壮大なアクションドラマです。
1983年、『週刊少年ジャンプ』にて連載がスタートした『銀牙 -流れ星 銀-』を皮切りに、物語は『銀牙伝説WEED』『銀牙伝説WEEDオリオン』『銀牙〜THE LAST WARS〜』『銀牙伝説ノア』と続き、現在も『〜銀牙伝説〜 レクイエム』として最新作が連載中。
40年以上にわたって、世代を超えた読者たちから支持され続けているロングセラー作品です。
物語の中心となるのは、秋田犬の子犬・銀。人間に飼われていた銀は、奥羽山脈に巣食う巨大な熊「赤カブト」との戦いに身を投じることを決意します。
やがて彼は多種多様な犬たちと出会い、友情や絆を育みながら成長していきます。その後、物語の主役は息子のウィード、さらに孫のオリオンへとバトンタッチされ、まるで一大サーガのように犬たちの戦いの歴史が描かれていきます。
このシリーズの最大の魅力は、登場する犬たちがまるで人間のように会話を交わし、信念を持って戦う姿です。
リーダーシップ、仲間との絆、家族への愛、時に復讐や許しといったテーマが描かれ、人間社会にも通じる深いメッセージを内包しています。
犬同士の壮絶な戦いだけでなく、心の葛藤や成長が丁寧に描かれているため、読者の心に強く残るのです。
最新作『銀牙伝説ノア』では、新たな世代の犬たちがかつての英雄たちの意志を受け継ぎ、新たな敵と対峙していきます。
過去作から続くファンはもちろん、初めてシリーズに触れる読者にとっても、入りやすく魅力的な構成となっています。
『銀牙伝説』は、単なる動物漫画にとどまらず、「どう生きるか」というテーマを追求した感動のドラマです。強さと優しさ、そして時に切なさをも秘めた犬たちの生き様は、今も多くの人々の心に深く刻まれ続けています。
銀牙伝説シリーズを読む順番は?

『銀牙伝説』シリーズを初めて読む方には、まず本編となる6つのシリーズを発表順に読むことをおすすめします。
この順番で読み進めることで、物語の展開を自然に追いやすく、キャラクターの成長や作者・高橋よしひろの作風の変化、シリーズ全体の進化をより深く味わうことができます。
また、時間をかけてじっくり世界観を堪能したい方には、外伝やスピンオフ作品を含めた発売順での読破がおすすめです。
主要キャラクターの過去や裏側が描かれたエピソードも多く、本編だけでは語りきれないドラマが詰まっています。
一方で、物語の展開やキャラクターの成長を時系列で把握したいという方には、作品内の時間軸に沿った「時系列順」で読むスタイルも有効です。
シリーズ全体の流れや、親子四代にわたる壮大な繋がりを理解しやすくなります。
まずは「銀牙伝説」“本編”に当たる6シリーズ
『銀牙伝説』シリーズをこれから読み始める方は、まず本編にあたる6つのシリーズを押さえておけば十分に楽しめます。
物語の核心が詰まっており、シリーズ全体の流れや登場キャラクターの成長をしっかりと追うことができます。
作品名 | 連載期間 / 巻数 | 主な主人公世代 | 位置づけ・ポイント |
---|---|---|---|
①銀牙 -流れ星 銀- | 1983-1987/全18巻 | 銀(リキの息子) | 熊“赤カブト”との決戦で奥羽軍が誕生。シリーズの原点 |
②銀牙伝説 WEED | 1999-2009/全60巻 | ウィード(銀の息子) | 奥羽軍再集結。世代交代サーガの幕開け |
③銀牙伝説 WEED オリオン | 2009-2014/全30巻 | オリオン(ウィードの息子) | ウィード世代から孫世代へ |
④銀牙 〜THE LAST WARS〜 | 2015-2018/全22巻 | オリオン(ウィードの息子) | 巨熊“モンスーン”編。WEED・オリオン世代が共闘 |
⑤銀牙伝説 ノア | 2019-2022/全17巻 | オリオン(ウィードの息子) | “奥羽軍×謎の巨大犬軍団”の世代戦争 |
⑥〜銀牙伝説〜 レクイエム(連載中) | 2024-(連載中)/既刊5巻 | 銀・総出演 | シリーズ最終章と予告された最新連載 |
これらが“本編”と呼ばれる理由
- 時系列が連続している
各タイトルが前作の直後から物語を継ぎ、同じ「奥羽軍」「熊犬」という大筋をたどって世代交代していく。 - 登場人物の血統が主軸
銀 → ウィード → オリオン/シリウス → ノア…と、血縁キャラが主人公を引き継ぐため、家系ドラマとして一本の幹が通っている。 - スピンオフとは役割が異なる
『RIKI』『赤目』『WEED外伝』『番犬ジョン!』などは**“補完エピソード”**で、本編の理解を助けるが時系列を大きく進めるわけではない。
もっと詳しく発売順で読む(外伝含む)
外伝エピソードも含めた発売順で読み進めることで、本編では描かれなかったキャラクターの背景や物語の裏側を知ることができ、シリーズの世界観をより深く味わえます。
作品名 | 連載期間 / 巻数 | 掲載誌 | 補足 |
---|---|---|---|
銀牙 -流れ星 銀- | 1983-1987/全18巻 | 週刊少年ジャンプ | 原点となる初代シリーズ |
銀牙伝説 WEED | 1999-2009/全60巻 | 週刊漫画ゴラク | 主人公は銀の息子ウィード |
銀牙伝説 WEED 外伝 | 2001/全1巻 | 単発短編集 | ウィード側キャラの補完 |
銀牙伝説 WEED オリオン | 2009-2014/全30巻 | 週刊漫画ゴラク | ウィードの息子オリオン編 |
銀牙伝説 リキ | 2014/全1巻 | 週刊漫画ゴラク | 銀の父リキの過去を描く前日譚 |
銀牙伝説 赤目 | 2014-2016頃/全5巻 | 週刊漫画ゴラク | 忍犬・赤目一族の年代記 |
銀牙 〜THE LAST WARS〜 | 2015-2018/全22巻 | 週刊漫画ゴラク | オリオン直結の続編 |
銀牙伝説 ノア | 2019-2022/全17巻 | 週刊漫画ゴラク | ラスト WARS の直後を描写 |
~銀牙伝説~ レクイエム | 2024-(連載中)/既刊5巻 | 週刊漫画ゴラク | シリーズ最終章と予告済み |
もっと詳しく時系列順で読む(外伝含む)
こちらは外伝を含む時系列順での読書順です。
物語の出来事を時間軸に沿って追うことで、キャラクターたちの関係性や物語の流れがより明確になり、シリーズ全体の理解がしやすくなります。
作品名 | 時系列の位置 | 推奨読むタイミング | 補足 |
---|---|---|---|
銀牙伝説 赤目 | 江戸時代~近代以前 | 本編を読み始めた後でも可 | 忍犬「赤目」一族のルーツを描く最古の年代記 |
銀牙伝説 リキ | リキの少年期(銀誕生以前) | 流れ星 銀の前に読むと人物背景が深まる | 銀の父リキが“伝説の熊犬”になるまで |
銀牙 -流れ星 銀- | 1970-80年代 | シリーズ入門ならここから | 銀 vs. 赤カブト。シリーズの核心 |
銀牙伝説 WEED | 銀から数年後 | 流れ星 銀 読了直後 | 主人公は銀の息子ウィード |
銀牙伝説 WEED 外伝 | (WEEDと同時期の番外) | WEED 本編後 | ウィード側キャラのサイドストーリー |
銀牙伝説 WEED オリオン | 銀から約10年後 | WEED 読了後 | ウィードの息子オリオンを中心に次世代が活躍 |
銀牙 〜THE LAST WARS〜 | オリオン完結直後 | オリオン読了後 | 奥羽軍 vs. 巨熊“モンスーン” |
銀牙伝説 ノア | LAST WARS 直結 | LAST WARS読了後 | ウィードの孫ノアが主人公 |
~銀牙伝説~ レクイエム(連載中) | ノア完結後 | ノア読了後 | 3世代勢ぞろい、シリーズ最終章予定 |
銀牙 |
外伝&スピンオフ一覧
外伝やスピンオフ作品の一覧です。これらの作品は、本編では描かれなかったキャラクターの過去や、裏側で起きていた出来事にスポットを当てた内容が多く含まれています。
スピンオフや外伝は、必ずしもすべて読む必要はありません。特定のキャラクターや物語に興味を持ったときに、その都度手に取るスタイルが一般的です。
無理なく、自分の関心に合わせて楽しむことで、『銀牙伝説』の世界をより一層深く味わうことができます。
タイトル | 巻数 / 連載時期 | 区分・位置づけ | 主な内容・特徴 |
---|---|---|---|
銀牙―流れ星 銀― 真・外伝 | 全2巻(2009-2010) | 後日譚&戦友エピソード集 | 赤カブト討伐後の“弔問の旅”や〈紅桜編〉〈甲斐の三兄弟編〉など、本編で描かれなかった名犬たちの物語 |
銀牙伝説 WEED 外伝 | 全1巻(2001) | ウィード時代サイド | メルの旅立ちほか短編4話。人間犯罪者との対決など異色のエピソードも収録 |
銀牙伝説 リキ | 全1巻(2002 初版/2014 新装版) | 前日譚 | 銀の父リキの幼少期~“伝説の熊犬”に至るまで |
銀牙伝説 赤目 | 全5巻(2014-2016) | 外伝シリーズ | 伊賀忍犬・赤目一族のルーツと奥羽軍以前の暗躍を描く |
杏樹と次郎丸 ―銀牙伝説― | 全1巻(2011) | 番外読み切り | 熊犬ユキの家族と子犬たちを巡るハートフル短編 |
ぎんが ~THE FIRST WARS~ | 既刊1巻・連載中(2019-) | 公式スピンオフ | オリオン四兄弟の“幼犬時代”を高橋よしひろ監修×つじつかさ作画でコミカルに描写 |
銀牙少年伝説 ドッグデイズ ーロクとボクの一番熱かった日々ー | 全1巻(2020〈紙は2015年新装〉) | 少年期追憶編 | 作者の実体験を下敷きにした昭和35年の奥羽山村ストーリー。銀牙の原風景的作品 |
ぼくの犬 僕のウィード | 全1巻(2013) | コミック&エッセイ | 高橋よしひろ自伝的“犬エッセイ”+描き下ろしマンガ |
銀牙伝説 WEED 名勝負列伝 | 全1巻(2012) | バトル総集編 | WEED本編の名バトルを解説付きで振り返るガイドブック的企画 |
銀牙伝説外伝 番犬ジョン! | Web連載(2025-連載中) | 最新外伝 | “最強の飼い犬”ジョンが主人公のドタバタ番犬ギャグ。毎週金曜に「ゴラクうぇぶ!」で無料更新 |
使い方メモ
- 設定資料的に振り返りたい場合は『名勝負列伝』が便利。
- 本編を読み終えた後の追加補完なら『真・外伝』『赤目』『RIKI』が最も物語寄り。
- 気軽なスピンオフを楽しむなら『THE FIRST WARS』『番犬ジョン!』がギャグ成分多めで初心者でも入りやすいです。
銀牙伝説シリーズ「本編」のあらすじ
- 銀牙 -流れ星 銀-(全18巻)
- 銀牙伝説WEED(全60巻)
- 銀牙伝説WEEDオリオン(全30巻)
- 銀牙~THE LAST WARS~(全22巻)
- 銀牙伝説ノア(全17巻)
- ~銀牙伝説~レクイエム(連載中/既刊5巻)
銀牙 -流れ星 銀- (ぎんが ながれぼし ぎん)
銀牙 -流れ星 銀- (ぎんが ながれぼし ぎん)
- 連載:1983年 – 1987年
- 全18巻
- 主人公:銀
シリーズの原点であり、世界観、主要キャラクター、そして熊との戦いという中心的な対立構造を確立しました。
奥羽軍の伝説はここから始まり、犬たちの英雄的な物語の基礎となります。以降のシリーズ作品を読み解く上で非常に重要です。
『銀牙 -流れ星 銀-』は、高橋よしひろによる動物バトルアクション漫画で、1983年から1987年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載されました。単行本は全18巻にまとめられ、「銀牙」シリーズの原点となる作品です。
物語の主人公は、秋田犬の子犬・銀。彼は父・リキを倒した巨大な人食い熊・赤カブトを討つという使命を胸に、仲間たちとともに戦う旅に出ます。
やがて銀は、日本全国から集まった勇敢な犬たちを束ね、「奥羽軍」という集団を結成。壮絶な戦いを経て、彼らは赤カブトとの決戦に挑みます。
本作では、犬たちが言葉を交わし、知略や勇気、忠誠心をもって生きる姿が描かれており、人間社会に通じるドラマや絆が深く描写されています。仲間を信じ、命を懸けて立ち向かう彼らの姿は、多くの読者の心を打ちました。
登場キャラクターには、銀の父であり伝説の名犬・リキ、銀の親友で力強い仲間・ジョン、知恵と経験に長けたベン、勇敢な雌犬・クロス、そして物語の宿敵である赤カブトなど、個性豊かな犬たちが登場します。
『銀牙 -流れ星 銀-』は、その後の「銀牙伝説ウィード」や「銀牙伝説ノア」など、複数の続編に繋がるシリーズの起点です。
本作によって確立された世界観、登場人物、そして「熊との戦い」という中心テーマは、以降の作品においても受け継がれ、シリーズ全体を通して語り継がれる「奥羽軍の伝説」の始まりとなります。
銀牙伝説 WEED (ぎんがでんせつ ウィード)
銀牙伝説 WEED (ぎんがでんせつ ウィード)
- 連載: 1999年 – 2009年
- 全60巻
- 主人公:ウィード(銀の息子)
銀の息子であるウィードを主人公とした物語です。父を探す旅の中で、奥羽楽園を脅かす新たな敵、P4や法玄との戦いに身を投じます。
新世代の主人公ウィードの登場により、物語は新たな展開を見せます。銀の息子としての宿命を背負い、数々の困難に立ち向かうウィードの成長が描かれます。
『銀牙伝説WEED』は、前作『銀牙 -流れ星 銀-』の続編にあたります。1999年から2009年まで、日本文芸社の『週刊漫画ゴラク』に連載され、単行本は全60巻が刊行されました。
前作の主人公・銀の息子であるウィードを主人公に据え、父のような強く正義感あふれるリーダーへと成長していく姿を描いています。
物語は、秋田犬の子犬・ウィードが、病弱な母・桜と共に静かに暮らすところから始まります。母の死をきっかけに、ウィードはイングリッシュ・セッターのGBと出会い、伝説の総大将と呼ばれた父・銀を探す旅に出ます。
旅の途中でウィードは、奥羽の地がいくつかの派閥に分かれ、犬たちが争い合う楽園とは程遠い場所となっていることを知ります。
ウィードは仲間や殺し屋・ジェロムと力を合わせ、死闘の末に怪物を倒し楽園に平和を取り戻します。しかし、その後、銀が北アルプスを根城とするグレートデーン・法玄の策略により囚われてしまったことを知ります。
ウィードは父を救うため、巨悪・法玄を倒すために再び奥羽を目指します。
銀牙伝説 WEED オリオン (ぎんがでんせつ ウィードオリオン)
銀牙伝説 WEEDオリオン (ぎんがでんせつ ウィードオリオン)
- 連載: 2009年 – 2014年
- 全30巻
- 主人公:オリオン(ウィードの息子)
ウィードの息子であるオリオンを中心に物語が展開します。
天災後の混乱した世界で、オリオンたちは新たな敵、黒脛巾政宗と戦います。ウィードは以前ほど中心的な役割ではありません。
物語は次世代へと移行し、ウィードの子供たちが新たな試練に立ち向かう姿を描きます。犬社会の勢力図や力関係にも変化が見られます。
『銀牙伝説WEEDオリオン』は、『銀牙 -流れ星 銀-』および『銀牙伝説WEED』の続編にあたる作品で、前作の数週間後から物語が始まります。
奥羽軍が平和を築いた二子峠で、ウィードの子供たち—オリオン、シリウス、リゲル、ベラ—は平穏な日々を過ごしていました。しかし、突如発生した大地震と火山の噴火により二子峠は壊滅的な被害を受け、家族や仲間たちは散り散りになってしまいます。
オリオンは叔父・誠に救われ一命を取り留めますが、秩序を失った犬社会の中で新たな戦いに身を投じることになります。
一方、長らく影の存在であった牙忍・黒脛巾組(くろはばきぐみ)が天下統一を目論み、筆頭の政宗が圧倒的な力を振るって進軍を開始。オリオンたちは、各地で仲間を集めながら、政宗率いる黒脛巾組との壮絶な戦いに挑んでいきます。
銀牙~THE LAST WARS~ (ぎんが ザ・ラストウォーズ)
銀牙~THE LAST WARS~ (ぎんが ザ・ラストウォーズ)
- 連載: 2014年 – 2015年
- 全22巻
- 主人公:オリオン(ウィードの息子)
ウィードの息子たちの物語が続き、オリオンとシリウスが、赤カブトの血を引く巨大な熊・モンスーンとの戦いを繰り広げます。ウィードと銀も登場しますが、年齢による衰えが見られます。
物語は次世代へと移行し、ウィードの子供たちが新たな試練に立ち向かう姿を描きます。犬社会の勢力図や力関係にも変化が見られます。
強大な新たな敵との戦いを通じて、奥羽軍の遺産と、世代交代による課題を描いています。
『銀牙~THE LAST WARS~』は、『銀牙伝説WEEDオリオン』の続編にあたる作品で、前作の数週間後から物語が始まります。
奥羽軍が平和を築いた二子峠で、突如として巨大な熊の集団が襲来し、総大将であるウィードや幹部犬たちが次々と倒れていきます。この熊たちは、かつて犬たちに倒された巨熊・赤カブトの子供であるモンスーンが率いる軍団であり、犬社会全体を揺るがす未曾有の危機が訪れます。
窮地に追い込まれた奥羽軍の前に、熊の言葉を解する謎の犬が現れ、敵の正体と来襲の理由が明らかになります。降伏の条件を拒否し、抵抗を試みる奥羽軍でしたが、反撃は実らず、遂には楽園である二子峠が陥落してしまいます。
遠方で修行中だったオリオンたちは、楽園陥落の報せを受けて各地の戦士たちと共に集結します。
しかし、熊との共生を信じて戦いを拒むシリウスと、徹底抗戦を目指すオリオンたちの間で内輪もめが生じ、軍団の統制が取れない状態に陥ります。人間の介入も含め、熊たちから楽園を奪還するため、犬たちは戦い続けます。
銀牙伝説ノア (ぎんがでんせつ ノア)
銀牙伝説ノア (ぎんがでんせつ ノア)
- 連載: 2019年 – 2022年
- 全17巻
- 主人公:オリオン(ウィードの息子)
オリオンが奥羽楽園を離れた後、謎の老犬ノアと出会い、地球外生命体のような新たな脅威に立ち向かうという、よりファンタジックな展開を見せます。ウィードと銀の出番は少なくなります
これまでのシリーズとは異なる、より壮大なスケールの物語が展開されます。オリオンの自己探求の旅も描かれます。
『銀牙伝説ノア』は、『銀牙~THE LAST WARS~』の続編であり、銀牙シリーズの最新章です。
前作での激闘により兄・シリウスを失ったオリオンは、深い悲しみに沈み、奥羽の地を離れて放浪の旅に出ます。
その旅の中で、かつて初代奥羽軍の一員であった老犬・ハイエナと出会います。彼は現在「ノア」と名乗り、過去を捨てて聖者として生きていました。ノアとの出会いを通じて、オリオンは自らの過去と向き合い、新たな使命を見出していきます。
物語はやがて、地球外からの侵略者である邪悪なエネルギー体との壮絶な戦いへと発展します。奥羽軍は、異次元領域での激闘を繰り広げながら、地球の存亡を賭けた最終決戦に挑むこととなります。
『銀牙伝説ノア』は、銀牙シリーズの中でも異色の作品であり、これまでの動物同士の戦いや人間との関係性を描いた前作とは異なり、地球外からの侵略者との戦いという新たな要素が加わっています。
オリオンの成長と葛藤、そして仲間たちとの絆が描かれ、シリーズの新たな展開を切り開いています。
~銀牙伝説~レクイエム (ぎんがでんせつ レクイエム)
~銀牙伝説~レクイエム (ぎんがでんせつ レクイエム)
- 連載:2024年 – 連載中
- 既刊5巻
- 主人公:銀・総出演
「銀牙伝説」シリーズ最終章と銘打たれた作品です。老いた銀とウィードが奥羽軍を率い、新たな敵との「最終聖戦」に挑みます。
長きにわたる物語の結末を描くことが期待されています。ウィードの物語もここで一つの区切りを迎える可能性があります。
越後での激戦を終え、奥羽軍の面々は二子峠の犬の楽園で平穏な日々を送っていました。
しかし、酷暑の夏、ならず者の狼藉からの救援を請う一匹の犬が奥羽軍の元に現れます。ウィードたちは即座に出立しますが、見送る銀の衰えは隠しようもなく、不吉な空気がジワジワと忍び寄ります。こうして、銀牙最終聖戦が幕を開けます。
『~銀牙伝説~レクイエム』は、『銀牙 -流れ星 銀-』から始まる長編シリーズの最終章として位置づけられています。
これまでの物語で築かれた犬たちの絆や戦いの歴史が集約され、シリーズの締めくくりとして、最終決戦が描かれます。長年にわたり続いてきた銀牙シリーズの集大成として、多くのファンにとって見逃せない作品となっています。
銀牙伝説シリーズ「外伝・スピンオフ」のあらすじ
- 銀牙伝説 赤目
- 銀牙伝説リキ (ぎんがでんせつ リキ)
- 銀牙伝説WEED外伝 (ぎんがでんせつ ウィードがいでん)
- その他の外伝・スピンオフ作品
銀牙伝説 赤目
銀牙伝説 赤目
- 連載:2014年 – 2016年
- 全5巻
- 主人公:白鷹(赤目の祖先)
『銀牙伝説 赤目』は、奥羽軍の名参謀である赤目のルーツを描いたスピンオフ作品。物語は戦国時代を舞台に、伊賀忍犬の始祖・大猿とその子・白鷹の活躍を中心に展開されます。
『銀牙伝説 赤目』は、高橋よしひろによる「銀牙」シリーズのスピンオフ作品で、2014年から2015年にかけて『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)に連載され、全5巻が刊行されました。
本作は、シリーズ誕生30周年を記念して制作されたもので、「銀牙 -流れ星 銀-」に登場する人気キャラクター、伊賀忍犬・赤目のルーツを描いています。
物語の舞台は戦国時代。赤目の祖先である白鷹(しらたか)を中心に、伊賀忍犬一族の誕生と成長の歴史が描かれます。白鷹は、伊賀忍犬の始祖である父・大猿の教えを受け、伊賀の精鋭として忍の道を歩んでいきます。
一方で、甲賀犬との因縁や、織田軍との壮絶な戦いを通して、忠誠、誇り、仲間との絆など、忍犬としての精神が試されていきます。
主要キャラクターには、赤目の祖先・白鷹、始祖・大猿、敵対する甲賀犬たち、戦国の争乱に関わる織田軍などが登場。彼らの壮絶な運命が、迫力のある戦闘とともに描かれています。
この作品は、「銀牙」本編をより深く楽しむために重要な位置づけを持ちます。赤目というキャラクターのバックボーンを知ることで、彼の行動や信念に対する理解がより深まり、シリーズ全体への没入感が増すでしょう。
また、犬たちの目線で描かれる戦国時代というユニークな設定も魅力の一つです。
シリーズの世界観を補完する歴史譚として、『銀牙伝説 赤目』はファン必読の一作と言えるでしょう。
銀牙伝説リキ (ぎんがでんせつ リキ)
銀牙伝説リキ (ぎんがでんせつ リキ)
- 連載:2014年
- 全1巻
- 主人公:リキ(銀の父)
「銀牙 -流れ星 銀-」の前日譚として、銀の父であり、奥羽軍初代総大将であるリキの生涯を描きます。
彼の生い立ちから、赤カブトとの最初の対決までが詳細に語られます。
『銀牙伝説リキ』は、高橋よしひろによる『銀牙』シリーズのスピンオフ作品であり、2003年に日本文芸社から全1巻で刊行された短編漫画です。
本作では、『銀牙 -流れ星 銀-』で語られた壮大な物語の“始まり”奥羽軍初代総大将・リキの若き日々とその軌跡が描かれています。
物語の主人公・リキは、幼少期こそ「そぐなり(ダメな子)」と呼ばれるほど小さく、周囲からも見放される存在でした。
しかし、彼は過酷な修行と数々の試練を乗り越え、次第に群を抜くリーダーシップと戦闘力を身につけていきます。やがて、仲間たちと出会い、共に力を合わせながら、犬社会を脅かす最大の脅威人食い巨熊・赤カブトとの戦いへと挑んでいくことになります。
本作では、リキの父である伝説の熊犬・シロの教えや、仲間との絆、そして奥羽軍創設の背景など、銀牙シリーズ全体の土台が語られています。
リキがどのようにして“伝説の総大将”と呼ばれる存在に成長していったのかを知ることで、シリーズを通して登場する銀やウィードといった後継者たちの物語にも、より深い感情移入が可能になります。
『銀牙伝説リキ』は、銀牙シリーズをより深く理解し、楽しむために欠かせない重要なエピソードです。シリーズファンはもちろん、これから銀牙の世界に触れようとする読者にとっても、入門編としてふさわしい一冊です。
銀牙伝説 WEED 外伝 (ぎんがでんせつ ウィードがいでん)
銀牙伝説 WEED 外伝 (ぎんがでんせつ ウィードがいでん)
- 連載:2001年
- 全1巻
- 主人公:サブキャラクター達(ウィードの親友メルなど)
「銀牙伝説WEED」のサイドストーリー集で、ウィードの親友であるメルなどのキャラクターに焦点を当てた短編が収録されています。
物語を補完し、本編では語られなかったキャラクターたちの背景や出来事を描いています。
『銀牙伝説WEED外伝』は、高橋よしひろによる『銀牙』シリーズのスピンオフ作品であり、2001年9月に日本文芸社から単行本として刊行されました。
本作は『銀牙伝説WEED』のサイドストーリーを中心に、ウィードの仲間たちやシリーズとは直接関係しない独立した短編も収録された感動作です。
収録されている代表的なエピソードには、ウィードの親友である雑種犬・メルが新たな旅へと旅立つ姿を描いた「メルの旅立ち」、孤独な犬の生き様と友情をテーマにした「ロンリーロン(前後編)」、人間の少年と子犬の心の交流を描いた「シオンの疾風(前後編)」、そして作者の愛犬「HANAKO」との最後の日々を綴った私的な作品「HANAKO」などがあります。
どの作品も、犬たちの勇気、誇り、仲間との絆、そして命の尊さを丁寧に描いており、短編集ながらも非常に強い印象を残します。特に「HANAKO」は、実際の体験をもとに描かれた私的エッセイ風の感動作であり、読者の心を深く打つ内容です。
『銀牙伝説WEED外伝』は、『銀牙』シリーズ本編とは異なり、戦いや冒険よりも内面の葛藤や心の絆に焦点を当てたエピソードが多く、シリーズの新たな一面を知ることができる一冊です。
メインストーリーに登場するキャラクターの背景を掘り下げるだけでなく、人間と動物の関係にも温かい視線が注がれており、シリーズファンはもちろん、初めて『銀牙』に触れる読者にもおすすめできます。
短編ならではの読みやすさと、心に残るメッセージ性を兼ね備えた『銀牙伝説WEED外伝』は、犬たちの生き様を描く“銀牙ワールド”をより深く味わいたい方にとって、必読の一冊と言えるでしょう。
その他の外伝・スピンオフ作品

紹介した作品以外にも「~銀牙少年伝説~ドッグデイズーロクとボクの一番熱かった日々ー」「杏樹と次郎丸」「―甲冑の戦士―雅武」「銀牙伝説ウィード名勝負列伝」「ぼくの犬僕のウィード」「銀牙の犬たち」といった作品が存在します。
これらの作品は、本編の合間や過去を描いた外伝、スピンオフ作品であることが多いです。ただし、「―甲冑の戦士―雅武」は作者の高橋よしひろ氏自身が「銀牙」シリーズとは無関係であると明言しています。
登場人物・キャラクター

- 銀(ギン) – 秋田犬
- ウィード – 銀の息子
- ジョン – ジャーマン・シェパード・ドッグ
- 赤目(アカメ) – 紀州犬
- ベン – グレートデーン
- クロス – サルーキー
- リキ – 銀の父
- オリオン – ウィードの息子
- 赤カブト – 宿敵の巨大熊
銀(ギン) – 秋田犬
初代主人公であり、奥羽軍の総大将。赤カブトとの死闘を経て、犬たちの楽園を築いた伝説的存在。その後も多くの戦いで指導者として活躍し、息子ウィードにその意志を託します。
ウィード – 銀の息子
『銀牙伝説WEED』の主人公。父・銀の背中を追い、奥羽軍の新たなリーダーとして成長していきます。正義感が強く、仲間を思う心に溢れたキャラクターです。
ジョン – ジャーマン・シェパード・ドッグ
銀の側近であり、奥羽軍の中でも屈指の戦闘力を誇る勇猛な戦士。数々の戦いで仲間を支え、その忠誠心と勇気で多くの読者に感動を与えました。
赤目(アカメ) – 紀州犬
元伊賀忍犬の総帥で、銀の参謀的存在。冷静沈着な判断力と卓越した戦闘技術で、奥羽軍を支え続けます。
ベン – グレートデーン
かつて「闘将」と称された猛者。老犬となった後も、その存在感と戦闘力は健在で、奥羽軍の精神的支柱として活躍します。
クロス – サルーキー
ベンの妻であり、奥羽軍唯一の女性戦士。その気高さと強さで、男たちに引けを取らない活躍を見せます。
リキ – 銀の父
初代奥羽軍の総大将であり、赤カブトとの戦いで命を落とした英雄。その意志は銀、そしてウィードへと受け継がれていきます。
オリオン – ウィードの息子
『銀牙伝説WEEDオリオン』の主人公。父ウィードの背中を追い、仲間たちと共に新たな敵に立ち向かいます。
赤カブト – 宿敵の巨大熊
シリーズ初期の最大の敵であり、銀たち犬の戦士たちが立ち向かった巨大な熊。その圧倒的な力と恐怖は、シリーズを通して語り継がれています。
『銀牙伝説』シリーズの相関関係
- リキ(銀の父)
- 銀(初代主人公・奥羽軍総大将)
- 桜(銀の妻・秋田犬・心優しい母)
- 幸村(銀と桜の息子・ウィードの兄)
- 誠(ジョー)(銀と桜の息子・ウィードの兄)
- ウィード(銀と桜の息子・WEEDの主人公)
- 小雪(ウィードの妻)
- シリウス(ウィードの長男・冷静な理論派)
- オリオン(ウィードの次男・熱血漢・主人公)
- リゲル(ウィードの三男・行動力と勇気の持ち主)
- ベラ(ウィードの長女・優しい性格で兄弟を支える)
- 奥羽軍(銀を中心とする犬の軍団)
- ベン(銀の親友・グレートデーン)── クロス(ベンの妻)
- ジョン(銀の側近・忠義の戦士)
- 赤目(伊賀忍犬の総帥・参謀)
- ジェロム(奥羽軍の幹部・ジャーマンシェパード)
- GB(イングリッシュ・セッター・ウィードの名付け親)
- 狂四郎(奥羽軍の古参戦士)
- メル(奥羽軍の若手戦士)
- 黒虎(甲斐犬・影虎三兄弟の父)
- 影虎三兄弟(黒虎の息子たち)
- ヒロ(セント・バーナードとグレートピレニーズの雑種・麗華の夫)
- 麗華(ヒロの妻)
- キン太・タマ三郎・紅太・次郎丸(ヒロと麗華の子供たち)
- トーノフ(ジャーマンシェパード・ジェロムとリディアの子)
- マル・サニー(トーノフの兄弟)
- 小鉄(紀州犬・小雪の弟)
- チャコ(柴犬・小雪の姉)
- 佐助(柴犬・奥羽軍の戦士)
- ロケット(奥羽軍の俊足戦士)
- 武蔵(奥羽軍の力持ち戦士)
- モス(奥羽軍の戦士)
- 哲心(奥羽軍の戦士)
- 幸四郎(誠の息子)
- ノア(最新作『銀牙伝説ノア』の主人公※オリオンの次世代)
- 敵対勢力(黒狼、法玄軍、カマキリなど)
- 赤カブト(銀たちの宿敵・巨大な熊:初期シリーズのラスボス)
- 法玄軍(奥羽軍の敵対勢力)
- 法玄(法玄軍の総大将)
- カマキリ(法玄軍の幹部・アイリッシュ・ウルフハウンドの雑種)
- カマキリの息子たち(三兄弟・カマキリの子供たち)
- 黒脛巾組(くろはばきぐみ・忍犬集団)
- 政宗(黒脛巾組の首領)
- 正重(黒脛巾組の幹部)
- 黒脛巾組の刺客たち(リゲルを追う刺客)
- 赤蟻(あかあり・新たな敵対勢力)
- 赤蟻の首領(王王・不死身の体と化して蘇った)
- 赤赤蟻三天王(朱王・ 紅王・王王)
リキ(初代総大将)→銀(2代目総大将)→ウィード(3代目総大将)→オリオン(4代目総大将)と、主人公は世代交代を繰り返して受け継がれています。
ジョン・赤目・ベンは銀の初期の戦友であり、奥羽軍の重要な支柱です。
赤カブトはシリーズの象徴的な敵。巨大な熊として多くの戦士たちに恐怖を与えました。
ノアは現時点での最新シリーズの主人公で、奥羽の血を受け継ぐ新たな世代の物語です。
ウィード(3代目総大将)の兄弟
- 幸村:銀と桜の息子で、ウィードの兄。幼少期に佐平治に預けられ育てられた。
- 誠(ジョー):銀と桜の息子で、ウィードの兄。幼少期に佐平治に預けられ育てられた。
オリオン(4代目総大将)の兄弟
- シリウス:ウィードの長男で、オリオンの兄。冷静沈着な性格で、理想主義者。
- リゲル:ウィードの三男で、オリオンの弟。勇敢で行動力がある。
- ベラ:ウィードの長女で、オリオンの妹。唯一の娘で兄たちを支える。
シリーズ最長全60巻「WEED ウィード」の歩んだ道

シリーズ最長となる全60巻の物語『銀牙伝説WEED』の主役として登場したウィードは、伝説の総大将・銀の息子として生を受け、戦いと仲間たちとの出会いを通して成長していきます。
幼少期に旅立ち、幾多の困難を乗り越えながら、やがて自身も奥羽軍を導くリーダーへと成長。その歩みは、父の志を受け継ぎ、新たな時代を切り拓いていく壮大なドラマそのものです。
ここでは、ウィードの誕生から『レクイエム』に至るまでの軌跡をたどっていきます。
1. ウィード誕生と父を探す冒険の始まり
ウィードは、奥羽軍総大将・銀の息子として北アルプスで誕生。病気の母・桜と共に静かな生活を送っていたが、母の死をきっかけに、伝説の父・銀を探す旅へと出発します。
旅の途中で心優しいイングリッシュセッター・GBと出会い、奥羽の地を目指すようになります。ウィードにとってこの旅は、自らのルーツを知るとともに、リーダーとしての第一歩でもありました。
2. 奥羽軍での試練と「天狼抜刀牙」の継承
父・銀と再会したウィードは、奥羽楽園を脅かす数々の強敵との戦いに身を投じていきます。
遺伝子操作で生まれた怪物・P4や、野望を抱くグレートデーン・法玄との激闘を通じて、ウィードは仲間たちとの絆を深めながら成長。
父から伝授された奥義「絶・天狼抜刀牙」を習得し、奥羽軍の新たなリーダーとしての資質を開花させていきます。
3. 世代交代と父としての姿──オリオンたちへのバトン
『銀牙伝説WEEDオリオン』や『THE LAST WARS』では、ウィードは主人公の座を息子のオリオンたちに譲ります。
それでも彼は重要な場面で戦いに加わり、傷を負いながらも若い世代の指導者としての役割を果たします。父親として、またかつての総大将として、奥羽軍を陰から支え続けます。
4. 『ノア』での静かな支えと新たな時代
『銀牙伝説ノア』では物語の中心はオリオンへと完全に移行し、ウィードの登場は減少。
しかし、ウィードの存在はなお重要であり、息子たちの選択や戦いの中にその教えと背中が反映されています。よりスケールの大きな敵との戦いの中で、彼の影響は見えない形で息づいています。
5. 最終聖戦へ──『レクイエム』での再登場
シリーズ最終章『~銀牙伝説~レクイエム』では、ウィードは再び前線に立ちます。老いた父・銀と共に、奥羽軍を率いて“最終聖戦”と呼ばれる新たな戦いに挑むのです。
このシリーズは、ウィードの物語の集大成であると同時に、『銀牙』シリーズ全体のフィナーレとして描かれており、彼の生き様が鮮烈に刻まれます。
読者の評価と口コミ

多くの読者が、『銀牙伝説』シリーズの最大の魅力として、犬たちの熱い友情や家族愛、そして仲間との絆を挙げています。
特に、主人公たちが困難に立ち向かいながら成長していく姿に感動する声が多数寄せられています。

「犬の視点から見た世界観とかなんだろう深みのある優しくて暖かいお話です。少し複雑ですがそれもまた、読みがいがあっていいです。」
シリーズを通して登場する多種多様な犬たちのキャラクターも、読者から高い評価を受けています。
それぞれの犬が持つ個性や背景が丁寧に描かれており、読者は自然と感情移入してしまうようです。



「犬の好きな方におすすめです。銀牙の続編が読めるとは嬉しい限りです。絵もストーリーも大好きです。」
シリーズの長さと展開への意見
一方で、シリーズの長さや展開のテンポについては賛否が分かれるところです。
一部の読者からは、物語が長く感じられるとの意見もありますが、それでも作品への愛着は変わらないようです。



「オリオンシリーズもウィードシリーズも銀シリーズも読んでるがなかなか長いお話しになっている。主人公を見守る気持ちでずっと愛読者です。」
『銀牙伝説』シリーズは、犬たちの熱い戦いと深い絆を描いた作品として、多くの読者から支持されています。
シリーズの長さや展開についての意見はありますが、それを上回る魅力があることは間違いありません。犬たちの勇敢な姿や感動的なストーリーを求める方には、ぜひおすすめしたいシリーズです。
作者は「高橋よしひろ」先生


高橋よしひろ(たかはし よしひろ、1953年9月18日生まれ)は、秋田県雄勝郡東成瀬村出身の漫画家であり、“犬漫画の第一人者”として知られています。
代表作『銀牙 -流れ星 銀-』をはじめとする「銀牙」シリーズで多くの読者から支持を集め、長年にわたり動物漫画の第一線で活躍しています。
漫画家としてのデビューは1971年の『下町弁慶』。その後、1976年には『白い戦士ヤマト』の連載を開始し、動物を主人公とした作風の礎を築きました。
1983年には、『銀牙 -流れ星 銀-』が週刊少年ジャンプで連載スタート。この作品は1987年に第32回小学館漫画賞を受賞し、高橋氏の名を不動のものとしました。
『銀牙』シリーズは、主人公の世代交代を軸にした長大なストーリーが展開され、『銀牙伝説ウィード』『銀牙伝説WEEDオリオン』『銀牙〜THE LAST WARS〜』『銀牙伝説ノア』と続編が次々に発表されました。
犬たちの壮絶な戦いや熱い友情、家族愛をテーマにしたこれらの物語は、多くのファンの心を掴み、国内外で高く評価されています。
2021年には画業50周年を迎え、秋田県の横手市増田まんが美術館にて記念展「義勇一心 高橋よしひろ画業50周年記念展」が開催されました。同年、高橋氏は同館の名誉館長にも就任し、地元との強い絆を深めています。
特に北欧・フィンランドを中心とした海外でも高い人気を誇り、彼の描く犬たちの物語は世代を超えて愛されています。勇気・友情・家族愛といった普遍的なテーマが、高橋作品の大きな魅力のひとつです。
現在も精力的に創作を続けており、最新作『~銀牙伝説~レクイエム』が2024年5月に刊行されました。今もなお多くの読者に感動を届けるその筆致は、まさに“現役の伝説”と呼ぶにふさわしい存在です。
漫画全巻を無料で読めるサイトやアプリはある?


『銀牙伝説』シリーズのような人気漫画を「全巻無料」で読む方法を探す読者は多いですが、結論から言えば、公式かつ安全に全巻を無料で読めるサイトやアプリは現在存在しません。
ただし、一部の電子書籍サービスや漫画アプリでは期間限定の無料キャンペーンや第1巻無料などの施策が行われることがあり、これらを活用すれば、合法的にお得に楽しむことは可能です。
例えば、「コミックシーモア」「ebookjapan」「BookLive」「LINEマンガ」「ピッコマ」などの大手電子書籍サービスでは、『銀牙伝説WEED』や『銀牙伝説ノア』の数巻を無料で試し読みできるキャンペーンを不定期で実施しています。
また、マンガ図書館Zのような公共アーカイブ型サービスでは、著作権の切れた作品を合法的に読むことができます。
ただし、「全巻無料」という言葉には注意が必要です。正規サービスではあくまで無料は一部巻に限定されており、シリーズ全体を無料で読むには課金が必要です。
違法サイトを利用せず、信頼できるサービスで安心・安全に漫画を楽しむことが、作品を支えるファンとしても重要です。
電子書籍で読むなら、コミックシーモアがおすすめです。
安心の大手が運営、クーポンやキャンペーンが充実しており、安く読みたい人には特におすすめです
サービス名 | 特徴 | URL |
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【危険】漫画rawや漫画バンクは違法サイト


「漫画raw」や「漫画バンク」などの海賊版サイトは、絶対に利用してはいけません。これらのサイトは、著作権を無視して無断で漫画をアップロードしており、利用者も著作権法違反のリスクを負うことになります。
近年は警察や出版社による摘発も相次いでおり、実際に運営者が逮捕されるケースも発生しています。
また、これらのサイトはウイルス感染のリスクも非常に高いことで知られており、閲覧しただけでスマホやPCがマルウェアに感染したり、フィッシング詐欺に遭うなど、利用者自身が大きな被害を受ける危険性があります。
特に「銀牙伝説」シリーズのような長期人気作品は、違法サイトに無断転載されやすいため注意が必要です。こうしたサイトを使うことは、作者や出版社の収益を損ね、ひいては作品の継続を困難にする行為です。
正規の電子書籍サービスや紙の単行本で購入・閲覧することが、作品とその制作者たちを支える唯一の方法です。
「無料だから」「便利そうだから」といった軽い気持ちで違法サイトに手を出すことは、絶対に避けましょう。
「銀牙伝説」シリーズを読む順番【まとめ】
『銀牙伝説』シリーズは、初代主人公・銀から始まり、ウィード、オリオンへと受け継がれていく、世代を超えた壮大な戦いと絆の物語です。
まずは以下の“本編”6作品を、発表順に読むのがおすすめです。
- 銀牙 -流れ星 銀-
- 銀牙伝説 WEED
- 銀牙伝説 WEED オリオン
- 銀牙 〜THE LAST WARS〜
- 銀牙伝説 ノア
- ~銀牙伝説~ レクイエム(連載中)
この順番で読むことで、奥羽軍の歴史やキャラクターの成長を自然に追うことができ、物語のつながりも理解しやすくなります。
より深くシリーズの世界を味わいたい方には、「赤目」「WEED外伝」などの外伝やスピンオフを、時系列や発売順に沿って読むのが効果的です。
特定のキャラクターの過去や裏側が描かれており、本編では見えない一面を知ることができます。
『銀牙伝説』は、犬たちの壮絶な戦いを通じて、友情や家族愛、勇気といった普遍的なテーマを描いた感動作です。
読み応え抜群の長編シリーズとして、漫画ファンならぜひ一度は読んでおきたい名作と言えるでしょう。な戦いと深い絆が描かれる本シリーズは、まさに動物漫画の金字塔といえる作品群です。


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