大人気ダークファンタジー漫画『東京喰種トーキョーグール』(通称:東京グール)。
人間と喰種(グール)の生存をかけた壮絶な物語は、今もなお多くのファンに読み継がれています。
しかし、東京グールには本編のほか続編やスピンオフ、小説版など複数の作品が存在するため、初めて読む人にとっては「東京グールの漫画はどの順番で読めばいいの?」「東京グールの読む順番を間違えたら楽しめないの?」と迷うことも少なくありません。
本記事では、東京グール漫画を正しい順番で読むための完全ガイドをお届けします。
まずは本編『東京喰種』と続編『東京喰種:re』の読むべき順番を解説し、その後スピンオフ漫画や小説の位置づけ、さらにはアニメ版との違いまで徹底的に整理しました。
初心者の方も、すでにアニメを見た方も、この記事を読めば東京グールを“正しく”“より深く”楽しむことができます。
東京グール漫画シリーズの読む順番【結論】
まず結論から述べると、東京グールの漫画シリーズは「東京グール(無印) → 東京グール:re」という順番で読むのが基本です。
無印(字幕のない最初の『東京喰種』全14巻)で物語が始まり、続編の『東京喰種:re』(全16巻)で完結します。
この2部構成が東京グール本編のストーリーを成しており、読む順番を間違えると内容を十分に楽しめません。
- 『東京喰種』(無印) – シリーズ第1部
- 全14巻で完結。主人公・金木研(カネキ)が喰種となってしまったことで始まる物語。本編の土台となるストーリーです。まずはこちらから読み始めます。
- 『東京喰種:re』 – シリーズ第2部(続編)
- 全16巻で完結。無印の直接の続きで、カネキが記憶を失い佐々木琲世(ハイセ)としてCCG捜査官になったところから物語が展開します。必ず無印を読了後に続編:reを読みましょう。
両シリーズを合わせて全30巻が本編の全てであり、物語はここで完結します。2011年から2014年にかけて無印が連載され、その後2014年~2018年に:reが連載され完結しました。
すでに全巻刊行済みですので、途中で「続きが出ていない…」という心配もなく、一気に最後まで読むことができます。
▼読む順番のポイント
- 無印→:reの順番厳守
- 続編:reは無印から直接つながる物語のため、順番を飛ばすと登場人物や設定が理解できず混乱します。特に主人公カネキの立場や過去との関係は前作知識が前提なので、必ず無印から読み始めてください。
- タイトルの違い
- 「:re(ルートREではなくコロン・アールイー)」は続編のタイトルです。無印との違いはタイトル以外特にありません。『東京グール:re』はリブートでもスピンオフでもなく、無印の正統な続編です。
- 間違いやすい点
- 書店や通販サイトで「東京喰種 (ヤングジャンプコミックス)」と書かれているのは無印のことです。単に出版社レーベル名が付いているだけで、別作品ではありません。混乱しないよう注意しましょう。
以上が本編の読む順番です。この順番で読めば、カネキの成長や物語のテーマを順序立てて味わえます。「無印→:re」という王道の順番を守ることで、キャラクターの変化やストーリーの重みが何倍にも増して伝わってくるはずです。
スピンオフ作品の読む順番と位置づけ
東京グールには本編を補完するスピンオフ漫画や小説も存在します。代表的なものは以下の通りです。
- 漫画スピンオフ
- 『東京喰種【JACK】』、短編『東京喰種【JOKER】』など
- 小説版(ライトノベル)
- 『東京喰種[日々]』『東京喰種[空白]』『東京喰種[昔日]』『東京喰種:re[quest]』
- その他
- イラスト・設定集『東京喰種[ZAKKI]』シリーズなど
これらスピンオフは本編の物語を補完する内容で、本編では描かれなかった裏話やキャラの過去、日常エピソードが楽しめます。
ファンにとっては必見の内容ですが、あくまで「本編を補完する」位置づけのため、読むタイミングは本編読了後がベストとされています。
まずは無印~:reの本編30巻を完走し、その後スピンオフ作品で世界観を深堀りするのが王道の楽しみ方です。
では、それぞれのスピンオフの概要と読む順番(おすすめの読み方)を見ていきましょう。
東京喰種【JACK】– 有馬の過去を描く前日譚
『東京喰種【JACK】』(ジャック)は、CCG最強の捜査官・有馬貴将の高校生時代を描いたスピンオフ漫画です。
物語の時系列でいうと本編開始の12年前に当たります。
ヤングジャンプの増刊アプリ「ジャンプLIVE」に掲載された読み切り作品で、電子書籍限定コミックスとして配信されました。紙の単行本は発売されておらず、現在も電子書籍で読む形になります。
内容・見どころ
若き日の有馬貴将と、不良高校生・富良太志(フラ タイシ)が、13区で頻発する喰種事件に立ち向かう物語です。有馬が「ランタン」と呼ばれる喰種を追い、富良は友人を喰われた復讐のため行動を共にします。
有馬と富良が出会ったきっかけとなるファン垂涎のエピソードであり、有馬の知られざる素顔や高校時代の姿が描かれる必見の内容です。本編で謎めいていた有馬の人間性や、後にCCG捜査官となる富良との絆が垣間見えます。
読む順番・タイミング
『JACK』は本編と直接のストーリー関係はありませんが、本編にも登場するキャラクター(有馬や富良)が出てくるため、読めば本編キャラへの理解が深まります。
時系列的には前日譚ですが、初見の方がいきなり読むより、本編(無印・:re)を読んで有馬というキャラに興味を持ってから読むのがおすすめです。物語の核心的なネタバレはないので後回しで問題ありません。
どうしても時系列順で楽しみたい場合は、無印に入る前に読んでもOKですが、物語の世界観説明が本編前提のため若干理解しづらいかもしれません。
東京喰種【JOKER】– JOKERは短編漫画(:re3巻収録)
『東京喰種【JOKER】』(ジョーカー)は、東京グール唯一の短編番外漫画です。
単独のコミックスとして発売はされておらず、『東京喰種:re』単行本3巻の巻末に収録されています。題名通り「Joker(切り札)」をテーマにした物語で、本編でも人気の2人の捜査官の過去が描かれます。
内容・見どころ
CCGの不殺の捜査官・佐々木琲世班に所属する鈴屋什造(ジューゾー)と、彼に憧れていた若手捜査官阿原半兵衛(ハンベエ)を中心とした物語です。
什造は天才的な戦闘能力を持ちながら倫理観の欠如した“異端”の捜査官、一方、半兵衛はかつて彼に憧れつつも喰種に遭遇すると腰が抜けてしまうほど臆病だった青年でした。
『JOKER』では非人道的な天才捜査官と、彼を慕う新人捜査官の過去と成長が描かれ、二人の関係性が掘り下げられています。本編では語られなかった彼らの絆や葛藤を垣間見ることができ、ファンから評価の高い短編です。
読む順番・タイミング
『JOKER』は『:re』3巻に収録されているため、『:re』を読んでいれば自然と目にすることになります(読み飛ばさないよう注意)。
時系列的には『:re』本編の少し過去に当たるエピソードですが、本編と矛盾はしないため、掲載順に3巻を読めばOKです。
改めて順番を気にする必要はありませんが、仮に3巻を既読で読み忘れていた方は後から拾って読んでみましょう。単行本未所持の場合、電子書籍版『:re』3巻にも収録されていますのでそちらで読むことができます。
小説版の順番:『東京喰種 日々』『空白』『昔日』『:re quest』
東京グール小説版(JUMP j BOOKS刊)として、全4巻のライトノベルシリーズが発刊されています。
それぞれ漫画本編では描かれなかったエピソードを補完する内容で、時系列もさまざまです。小説版も読む順番に迷いやすいので、ここで整理しましょう。
- 刊行順(発売順)
- 『日々』(ひび) → 『空白』(くうはく) → 『昔日』(せきじつ) → 『:re[quest]』 の順に発売されています。
- 刊行時期としては、『日々』『空白』『昔日』が無印~:re連載中の2013~2015年頃に、『:re[quest]』は:re連載中の2016年に発売されています。
- 時系列順
- 小説内で描かれる出来事の時系列で並べると、 『昔日』 → 『日々』 → 『空白』 → 『:re[quest]』 となります。必ずしも刊行順=時系列順ではない点に注意が必要です。
東京喰種[日々] – シリーズ第1作
「日々(ひび)」=Daysの名の通り、無印(東京喰種)時代のキャラクターの日常エピソードを描いた短編集です。
例えば、喰種の美食家・月山習(ツキヤマ)の高校時代の逸話「写真(フォト)」や、琲世班の前任者だった真戸呉緒の若き日など、多彩な短編が収録されています。
OVA『PINTO』はこの『日々』収録の「写真」が原作であり、月山と少女・掘ちえの奇妙な友情が描かれます。
『日々』は無印の裏側を知るエピソード集なので、無印読了後に読むと「本編ではいきなり登場したキャラの背景が理解できた!」という発見があるでしょう。
東京喰種[空白] – シリーズ第2作
「空白(くうはく)」=Void(ブランク)の名の通り、無印8巻~9巻の間に空白となっていた半年間の出来事を描いた小説です。
無印終盤のアオギリの樹・CCG・あんていく三つ巴の戦い(11区の梟討伐戦)後から、金木研が行方不明になるまでの間にどんなエピソードがあったのか…本編で描かれなかった期間を補完する物語となっています。
キャラクターの動向や心境など、漫画にはない裏設定が明かされるため、本編を補強する内容としてファン必読です。
東京喰種[昔日] – シリーズ第3作
「昔日(せきじつ)」=Pastは、その名の通りキャラクターたちの過去エピソードを描いた短編集です。
「20区鉄骨落下事件(=カネキがリゼに襲われた事故)より以前」の出来事が描かれており、金木研の幼少期(両親の思い出や本を捨てられたエピソードなど)、トーカやヒナミの過去、CCG捜査官たちの若い頃など、多面的に本編前日譚が綴られます。
漫画でほのめかされていた裏話が小説で明かされるケースもあり、ファンには感涙ものの内容です。
東京喰種:re[quest] – シリーズ第4作
:re時代の初小説。:re本編の途中~後日譚的な位置づけで、クインクス班の佐々木琲世や才子たちの日常、小さい事件を描くエピソード集となっています。
タイトルの「quest(探索)」の通り、Q(クインクス)のメンバーたちが余暇にゲームに興じる話や、アオギリの樹残党の日常、CCG捜査官たちの何気ない一幕など、:re本編を補完する日常エピソードが中心です。
時系列的には本編と並行・その後のエピソードも含まれるため、:re本編読了後に読むのがよいでしょう。
読む順番・タイミング
小説版は基本的にお好みの順でOKですが、初めて読むなら刊行順(『日々』→『空白』→『昔日』→『:re[quest]』)がおすすめです。刊行順で読めば発売当時のファンと同じ順序で情報補完できます。
一方、時系列順(『昔日』→『日々』→『空白』→『:re[quest]』)で読むと物語の時系列が整理されて理解しやすい利点があります。
どちらでも大きな問題はありませんが、初見の方はまず漫画本編30巻を読了した後、補完したい内容に合わせて小説を手に取ると良いでしょう。
例えば「キャラの日常や細かな裏話を楽しみたい」なら『日々』『:re[quest]』を先に、「本編の空白期間や謎を埋めたい」なら『空白』『昔日』から読む、といった具合です。
スピンオフ作品は読むべき?
結論として、スピンオフ漫画・小説は必須ではありませんが、東京グールの世界をより深く楽しみたいなら是非読む価値があります。
本編だけでもストーリーは完結し理解できますが、スピンオフを読むと「あのキャラの裏ではこんなドラマが…」と物語に厚みが増します。
特に『JACK』『JOKER』は本編キャラの掘り下げ、『空白』は本編の補完、『昔日』は前日譚として非常に興味深いです。
とはいえ、初心者の方はまず本編(無印→:re全30巻)を読み切ることを優先してください。スピンオフは本編読了後のお楽しみとして取っておいても遅くありません。
一度本編を読み終えてからスピンオフを読むと、理解も深まり感動も倍増するでしょう。
アニメ版との違い・比較 :漫画の読む順番に影響する?

東京グールはアニメ化もされていますが、アニメ版と漫画版とでストーリー展開に違いがあります。
特に2015年放送のアニメ東京グールはアニメ化もされていますが、アニメ版と漫画版とでストーリー展開に違いがあります。特に2015年放送のアニメ第2期『東京喰種√A(ルートA)』は、漫画と異なるオリジナル展開で物語が進みました。
これにより、「アニメから入ったけど漫画は何巻から読めば?」「√Aの内容は漫画ではどうなってるの?」と戸惑う方もいるかもしれません。ここではアニメ版との主な違いと、読む順番への影響について解説します。
アニメ第1期(Tokyo Ghoul)
原作漫画1~8巻相当をベースに物語が描かれています(一部構成の変更あり)。
おおむね漫画通りに進むため、大きな違いはありません。第1期を見た方が漫画を読む場合は、最初から読み直すのが理想ですが、8巻までのおさらいとして利用しても良いでしょう。
アニメ第2期(Tokyo Ghoul √A)
原作者監修のオリジナル展開が盛り込まれており、漫画版とは異なる結末を迎えます。
例えば、漫画では金木研は「あんていく」脱退後に独自に行動しますが、アニメ√Aではアオギリの樹へ自ら加入する展開になっています。
また、漫画終盤の流れ(アオギリ vs CCGの戦い)もアニメでは独自の演出が多く、漫画版とは細部が大きく異なると言えます。このため、アニメ√Aを視聴していても漫画無印7~14巻部分は是非読み直すことを推奨します。
アニメとは違う展開や結末が描かれており、漫画版本来のストーリーを追うことで続編:reも一層楽しめます。
アニメ第3期・第4期(Tokyo Ghoul:re)
2018年に2クールで放送され、漫画:re全16巻分を駆け足で映像化しました。
アニメ:reでは、前述の√Aに合わせる形で改変・省略が行われた部分もあり、漫画版に比べて物語が簡略化されている印象です。
特に後半は原作のエピソードが大幅に圧縮され、一部設定や登場人物の描写も変更されています。したがって、アニメ:reだけ見た方も、漫画:reを1巻から通読することをおすすめします。
漫画版ではアニメでは描き切れなかった細かな描写や心理描写、バトルの経過がしっかり描かれており、理解が深まるでしょう。
読む順番への影響
基本的に漫画版は漫画版で初めから順番通りに読むのがベストです。
アニメで途中まで知っているからといって、途中の巻から読み始めると重要な違いや伏線を見落として混乱する可能性があります。特に√A以降は内容が異なるため、アニメ視聴者も最初から漫画を読むことを推奨します。
どうしてもという場合、アニメ1期=漫画8巻まで概ね対応するので9巻から読んでも良いですが、前後関係の再確認をお忘れなく。
OVA(JACK & PINTO)は見るべきか?
OVA【JACK】と【PINTO】は、それぞれスピンオフ漫画『JACK』と小説『日々』内エピソード「写真」を原作に作られたアニメです。
本編キャラ(有馬、月山)の過去を描いた前日譚で、本編ストーリーには直接関わらないため、視聴は任意です。漫画の読む順番には影響しませんが、もしOVAで興味を持ったら原作の『JACK』漫画や小説『日々』も読んでみると良いでしょう。
アニメ版:まとめ
アニメ版と漫画版は展開の違いがありますが、漫画を読む順番自体はシンプルに「無印→:re」を順守すればOKです。
アニメから入った方も、ぜひ漫画版で東京グール本来の物語を堪能してみてください。アニメで抱いた疑問が漫画で解消されたり、より深い設定が読み取れるはずです。
「アニメと漫画どちらが良いか?」という点については好みによりますが、漫画版はより詳細な心理描写やストーリー展開が楽しめるので、ぜひ一読をおすすめします。
東京グール物語の時系列まとめ
東京グールの作品群を時系列順に整理すると、物語全体の流れが見えてきます。
本編とスピンオフの出来事を年代順に並べ、東京グール世界の年表をざっくり確認しましょう。軽微なネタバレを含みますが、読む前の全体像把握として参考にしてください。
時期 | 作品 | 内容・位置づけ |
---|---|---|
過去~本編開始前 | 小説『昔日』 | 金木研の幼少期、芳村店長や有馬の若き日、トーカやヤモリの少年時代など過去エピソード |
漫画『JACK』 | 本編開始の約12年前。有馬貴将(17歳)と富良が“ランタン”事件に挑む高校時代の物語 | |
小説『日々』(収録「写真」)/OVA『PINTO』 | 月山習と女子高生・堀ちえの奇妙な友情。本編数年前、月山高校時代のエピソード | |
小説『昔日』収録エピソード | 真戸呉緒の事件、篠原と什造の出会い、20区鉄骨落下事件直前の金木など本編直前の物語 | |
本編:東京喰種(無印) | 漫画 無印1~7巻 | 金木が半喰種となり「あんていく」で過ごす序章。CCGや喰種との対立を経験する |
漫画 無印8~14巻 | アオギリの樹との戦い、白髪化した金木の覚醒、「あんていく」戦で第1部完結 | |
小説『空白』 | 無印終盤~『:re』開始の橋渡し。戦後処理やトーカ達の生活を描く(空白の半年間) | |
本編:東京喰種:re | 漫画 :re 1~7巻前後 | 無印から2年後。記憶を失ったカネキ=佐々木琲世がクインクス班を率いる。オークション戦や月山家編 |
漫画 :re 8~12巻 | 金木研復活。仲間との再会、ロデオ作戦(ル島攻防戦)、エトの正体やCCGの闇が明かされる | |
漫画 :re 13~16巻 | 金木が「黒山羊」を率い、人間と喰種の共存を目指す最終章。CCG上層部との決戦と物語の完結 | |
:re後日譚・補完 | 小説『:re[quest]』 | :re本編中~後日談のエピソード集。クインクス班やCCGの日常を描く小話集 |
東京喰種【ZAKKI】(1・2) | イラスト・設定集。世界観補足、石田スイ描き下ろし、資料的内容。本編後に刊行 |
以上が大まかな時系列順で見た東京グールシリーズの全体像です。
まとめると、「昔日」等で過去を描き、「JACK」「日々」で本編前夜、「無印→:re」で本編本筋、「空白」で間を補完し、「:re後日譚(quest)」で締めという構成になっています。
時系列を踏まえておくと、各作品を読む際「これは本編の何年前(後)の話なんだな」と位置づけが明確になり、理解が深まるでしょう。
初心者はどこから読むべき?東京喰種トーキョーグールの魅力紹介

東京グールの漫画を初めて読む方は、迷わず最初の『東京喰種[無印]』1巻から読み始めてください。
物語の出発点であり、東京グールの世界観・キャラクター・テーマが凝縮された作品だからです。ここからカネキの物語を追体験し、そのまま続編:reへと進めば、一連のドラマを順序良く楽しめます。
では、初心者向けに各作品ごとの魅力を簡単に紹介します。読む順番に沿って理解を深め、モチベーションを上げていきましょう。
『東京喰種トーキョーグール』(無印) – 絶望と希望のダークファンタジー
ここから始まる! 東京グールの原点がこの無印シリーズ(全14巻)です。
人間社会に紛れ、人肉を喰らう怪人“喰種(グール)”が存在する東京を舞台に、平凡な大学生・金木研が半喰種となってしまうところから物語が展開します。人間としての心と喰種としての本能との狭間で苦悩するカネキの成長が本作の軸です。
魅力① ダークな世界観と心理描写
東京グールの世界は過酷で残酷。喰種は人を喰わねば生きられず、人間は喰種を恐れ駆逐する。
対立と共存不能な世界観の中で、「生きるとは何か?自分は何者か?」という深いテーマが問いかけられます。金木研の葛藤は読む者の心に突き刺さり、狂おしいほどの心理描写に引き込まれます。
「正義と悪」「人間と怪物」の境界に立たされた時、人はどうあるべきか?その重厚な問いかけが本作最大の魅力です。
魅力② 個性豊かなキャラクター
喰種側・人間側ともに魅力的なキャラクターが多数登場します。
喫茶店「あんていく」の心優しい店長・芳村、ツンとしながら情に厚い霧嶋トーカ、不気味だが憎めないマスク職人ウタ、狂気の美食家・月山習など、敵味方を超えて強烈な個性が光ります。
CCG(喰種対策局)の捜査官たちも、一見勧善懲悪の敵役に思えますが、それぞれ信念や事情を抱えており単純な悪ではありません。誰もが矛盾や闇を抱えながら、それでも自分の道を進もうともがく姿が読者の共感を呼びます。
キャラ同士の会話や衝突も哲学的で読み応えがあります。
魅力③ アクションとホラーの刺激
喰種と捜査官の戦闘シーンでは、喰種ならではの武器「赫子(かぐね)」や捜査官の対喰種兵器「クインケ」が激突し、ダークファンタジーならではの残酷で派手なバトルが展開します。
肉体が裂け飛ぶグロテスクな描写も多いですが、同時にどこか芸術的で引き込まれる魅力があります。
またホラー要素も随所にあり、緊張感とスリルは抜群です。それでいて、単なるグロ漫画に終わらずドラマ性が強いため、戦いの行方にハラハラしつつも登場人物の生き様に心を揺さぶられるでしょう。
初めて読む人へ:ポイント
無印の序盤は比較的ゆっくり世界観を説明しつつ、巻を追うごとに怒涛の展開になっていきます。
「1巻を読んでピンと来なくても3巻くらいまで読み進めてみて」とよく言われる作品です。
ぜひカネキと一緒にこの残酷な東京の“絶望”に直面し、それでも希望を見出そうとする旅路に出てみてください。まずは無印第1巻、ここから全てが始まります。
『東京喰種トーキョーグール:re』 – 人間と喰種、交錯する運命のクライマックス
ここで終わる! 東京グールの物語を締めくくるのが続編『:re』(全16巻)です。無印から直接つながる第2部で、主人公・金木研の“その後”を描きます。
記憶を失くしCCGの一員となったカネキ(=佐々木琲世)という衝撃的な幕開けから、再び喰種としての自分を取り戻し、因縁の決着へと向かうストーリーです。
魅力① スケールアップした世界と戦い
:reでは物語のスケールがさらに拡大します。新設されたクインクス班(半喰種能力者チーム)の登場、CCG内部の権力闘争、喰種組織アオギリの樹の暗躍、旧知のキャラたちの再登場…と、前作よりも登場人物が増え、組織同士の複雑なドラマが展開します。
喰種側も「隻眼の王」を巡る動きや、敵対組織同士の思惑が絡み合い、単純な勧善懲悪では語れない政治劇・群像劇の趣があります。バトルもより大規模かつ戦術的になり、11区戦やル島戦などシリーズ最大級の激戦が描かれます。
さらに世界の謎も明かされ、ストーリーは一層濃厚に。
魅力② カネキ=ハイセの葛藤と成長
続編では記憶を封じられ別人として生きるカネキ(ハイセ)という難しい立場が描かれます。
面倒見の良い先輩捜査官として慕われながらも、心の奥底では得体の知れない孤独と不安を抱えるハイセ。前作での壮絶な経験を経て「優しさ」と「狂気」の両極を宿した彼が、再び自分自身と向き合い何者として生きるのかを決断する物語でもあります。
終盤、金木研として覚醒し自分の信念を貫く姿は感動的で、無印から追ってきた読者にとって大きなクライマックスとなるでしょう。
魅力③ 再会と伏線回収
:reでは無印のキャラクターたちが次々登場し、それぞれ成長した姿や新たな関係性が描かれます。トーカやヒナミ、月山らとの再会シーンは胸熱ですし、彼らが物語終盤で果たす役割にも注目です。
さらに、無印からの伏線(なぜ隻眼の梟は二人いたのか?CCG上層部の秘密とは?など)が一気に回収され、「そう繋がるのか!」という驚きと爽快感が得られます。謎が明かされていくにつれ物語は収束し、ラストは東京グールのテーマを象徴するエンディングに。
完結巻まで読み終えたときの読後感は格別で、「この作品を最後まで読んで良かった」と思えるでしょう。
初めて読む人へ:ポイント
:reは無印を読んだ人へのご褒美のような作品です。必ず無印を読んでから手に取ってください。
最初は新キャラ中心で戸惑うかもしれませんが、巻が進むごとに徐々に旧キャラとの交錯が増え、物語が融合していきます。その構成の妙も楽しみつつ、最後まで読み切ってみてください。
30巻分の長編ですが、きっと一気に読み進めてしまうことでしょう。
スピンオフ(JACK・JOKER・小説など)– 本編を彩るサイドストーリー

スピンオフ作品の魅力にも触れておきます。
スピンオフは本編を読み終えた後に「もっとこの世界を知りたい!」と思った時に手に取るのが良いでしょう。
それぞれ短めの作品なのでサクッと読めますが、内容は奥深く、本編キャラへの愛着が倍増します。
JACK
前述の通り、有馬貴将の高校時代を描いた青春譚。普段寡黙な有馬の意外な一面や、人間の友人との絆が胸に沁みます。
有馬推しの方には必読ですし、本編では謎めいていた有馬のバックグラウンドを知ることで、:re終盤の彼の行動にも重みが加わります。(電子書籍限定)
JOKER
ジューゾーと半兵衛の過去エピソード。本編で異色の存在だった什造が、いかにして“梟討伐戦の英雄”へと成長したのか、その裏にこんなドラマがあったのか…と感慨深い内容です。
:re単行本3巻を持っている人は是非巻末をチェックしてください。二人の絆を知ると、本編での会話の意味合いが変わって見えるかもしれません。
小説『日々』『空白』『昔日』『:re[quest]』
いずれも漫画では描かれなかったシーンを補完してくれます。
例えば、『日々』収録「写真」で月山とちえの関係を知ると、:reで掘ちえが登場した際の背景が理解できますし、『空白』を読むと無印→:reのブランクが埋まり、「あのキャラはあの後こうなっていたのか」とスッキリします。
『昔日』では特に金木と母親の思い出話など涙腺を刺激されるエピソードも。文章で読む東京グールもまた趣があり、石田スイ先生監修のもと十和田シン氏が巧みに綴る物語は読みやすく引き込まれます。
その他(ZAKKI等)
イラスト集ZAKKIではカラーアートやキャラクター設定が楽しめます。
作中に登場した本の装丁や架空の雑誌記事など、遊び心ある内容も満載で、コアなファンにはたまりません。
読む順番とは直接関係ないですが、シリーズ読破後に手に取ると「このシーンの裏設定がこんな所に!」という発見もあります。
東京グール各作品の巻数・刊行順・完結状況
最後に、東京グールの漫画・小説各作品について基本データ(巻数や刊行情報、完結状況)をまとめます。コレクションの参考にしてください。
種別 | 作品名 | 巻数 / 形態 | 刊行情報 | 完結状況 |
---|---|---|---|---|
本編漫画 | 『東京喰種トーキョーグール』 | 全14巻 | 集英社ヤングジャンプコミックス / 2011年9月~2014年9月連載 | 完結済み |
本編漫画 | 『東京喰種トーキョーグール:re』 | 全16巻 | 集英社ヤングジャンプコミックス / 2014年10月~2018年7月連載 | 完結済み |
スピンオフ漫画 | 『東京喰種[JACK]』 | 全1巻相当(全7話) | ジャンプLIVE掲載(2013年8~9月)、同年10月デジタル単行本化 | 完結済み(電子限定) |
番外編漫画 | 『東京喰種[JOKER]』 | 短編1話 | 2015年ヤングジャンプ掲載、『:re』3巻巻末収録 | 完結済み(短編) |
小説 | 『東京喰種[日々]』 | 全1巻(短編集) | ジャンプJブックス / 2013年7月発売 | 完結済み |
小説 | 『東京喰種[空白]』 | 全1巻 | ジャンプJブックス / 2014年6月発売 | 完結済み |
小説 | 『東京喰種[昔日]』 | 全1巻 | ジャンプJブックス / 2014年12月発売 | 完結済み |
小説 | 『東京喰種:re[quest]』 | 全1巻 | ジャンプJブックス / 2016年12月発売 | 完結済み |
イラスト・設定集 | 『東京喰種[ZAKKI]』 | 全2巻(無印編1巻 / :re編1巻) | 2014年、2018年発売 | 完結済み(資料集) |
その他 | 関連書籍(舞台脚本本・解説本など) | 単発 | 公式ストーリー補完ではなく関連資料 | ― |
※現在、『東京グール』シリーズの漫画・小説はすべて完結しており、新刊の予定はありません。
合計すると漫画全30巻+小説4冊+スピンオフ読み切り他が公式に存在する作品群です。読む順番や集め方の参考にしてください。
漫画全巻を無料で読めるサイトやアプリはある?

まず結論から言うと、正規の手段で漫画全巻を完全に無料で読めるサイトやアプリは存在しません。
ただし、一部の合法サービスでは「無料お試し」や「期間限定公開」といった形で、実質的に複数巻を無料で楽しめることがあります。
たとえば以下のような正規サービスがあります。
- コミックシーモア:無料会員登録で1巻~数巻を試し読み可能
- まんが王国:日替わりで人気漫画を無料公開
- ピッコマ:毎日1話ずつ無料で読める「待てば¥0」システム
- LINEマンガ:期間限定で全巻無料キャンペーンを実施することも
これらはすべて出版社と提携して運営されている合法サービスです。
また、電子書籍のサブスク(月額制)を利用することで、安く多くの漫画を読む方法もあります。
一方で注意したいのが、「漫画raw」や「漫画バンク」といった海賊版サイトの存在です。
漫画rawや漫画バンクなどの違法サイトは危険です
「漫画を全巻無料で読みたい」と思ったことはありませんか?実はこのニーズに応えるかのように、ネット上には「全巻無料」とうたうサイトやアプリが多く存在します。
一見便利に見える「漫画raw」や「漫画バンク」などの海賊版サイトですが、これらを利用することは法律違反の可能性があり非常に危険です。
これらのサイトは作者や出版社の許可なく作品を無断掲載しており、著作権法に違反しています。利用者が「読むだけ」でも、違法性を問われるケースがあります。
実際、2021年には漫画バンクの運営者が著作権法違反で摘発され、大きな話題となりました。
さらに、こうした違法サイトには次のようなリスクも潜んでいます。
- ウイルス感染の危険(広告やダウンロードリンクに仕掛け)
- 個人情報の流出(フィッシング詐欺の可能性)
- 閲覧履歴の悪用や不正請求の被害
つまり「タダより高いものはない」ということ。違法サイトを使うリスクは、節約のメリットをはるかに上回ります。
漫画は作者の努力と時間によって作られています。正規の方法で読むことで、応援にもつながります。
どうしても無料で読みたい場合は、出版社や公式アプリの「期間限定無料公開」を活用するのが安全です。
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読む順番で迷う理由と読者のよくある質問【Q&A】

「東京グールの読む順番」に関して読者が陥りがちな疑問や勘違いをQ&A形式でまとめました。
Q1. 『東京グール』と『東京グール:re』はどちらから読むべき?別物なの?
A1. 『東京グール』(無印)→『東京グール:re』の順で読んでください。
両者は前編と後編の関係で、:reは無印の直接の続編です。タイトルが違うので別シリーズのように見えますが、一続きの物語になっています。したがって、:reから読み始めるのはNGです。
必ず無印1巻から順に読みましょう。「東京グール(ヤングジャンプコミックス)」と書かれたものも無印のことなので混乱しないよう注意してください。
Q2. スピンオフ(JACKやJOKER、小説など)は読む必要がありますか?
A2. 必須ではありませんが、ファンなら読んで損はありません。
スピンオフは本編を補完する内容なので、読まなくても本編ストーリーの理解に支障はありません。しかし、キャラの掘り下げや裏設定が描かれているため、東京グールをより深く楽しみたいならぜひ読むことをおすすめします。
読むタイミングは本編読了後がベストですが、途中で興味が湧いたなら合間に読んでもOKです(例えば「有馬の過去が気になる!」と思ったら無印終了後に『JACK』を読むなど)。
なお、『JACK』は電子限定、JOKERは:re3巻収録、小説は各巻完結型なので、入手しやすい形で楽しめます。
Q3. アニメだけ見ました。漫画はどこから読めばいいですか?
A3. 最初から読むのが一番確実です。
東京グールのアニメは、第2期(√A)以降で漫画とストーリーが異なるオリジナル展開になっています。そのため、アニメ既見でも漫画を1巻から通読することを推奨します。
特にアニメ√Aは漫画無印7巻以降と結末が違うため、漫画版の終盤~続編:reに繋がる流れを改めて読む必要があります。また、アニメ:reもエピソード省略が多いため、漫画:reを一から読めばアニメで不明瞭だった部分がクリアになるでしょう。
どうしても途中から読みたい場合は、アニメ1期=漫画8巻相当なので9巻からでも読めますが、前後関係を理解するために最初からの通読を強くおすすめします。
Q4. 『東京グール√A』という漫画はありますか?
A4. いいえ、「√A(ルートA)」はテレビアニメ第2期のタイトルであり、漫画には存在しません。
漫画版では無印第1部がそのまま続編:reに繋がっており、「√A」に相当する部分は漫画オリジナルの展開になっています。
アニメ√Aで描かれた出来事(カネキがアオギリに加入する等)は漫画には無いため、漫画を読む際はアニメ展開は一旦忘れて漫画版のストーリーを追ってください。
Q5. 東京グールの漫画全巻を読むにはどのくらい時間がかかりますか?
A5. 個人差はありますが、全30巻(無印14巻+:re16巻)で約30~40時間が目安です。
1冊あたり30~40分程度で計算しています。ストーリーに引き込まれて一気読みする方も多いです。グロテスクな描写もあるため、疲れたら休憩を挟みつつ進めてください。
小説スピンオフまで読むとさらに数時間プラスされますが、すべて完結済みなので自分のペースで読み切れます。
Q6. 東京グールはどんな人におすすめ?読む順番を守れば楽しめますか?
A6. 東京グールはダークファンタジーやサスペンス、心理ドラマが好きな方に特におすすめです。
グロテスクな表現がありますが、それ以上に人間ドラマや哲学的テーマが深く、多くの読者の心を掴んでいます。読む順番については、「無印→:re」の基本を守り、スピンオフは後で補完という流れで読めば間違いありません。
順番通りに読み進めれば混乱なく物語を堪能できるでしょう。「続編から読んでしまった…」という失敗だけは避けてくださいね。
【まとめ】東京グール漫画を読む順番
この記事では、「東京グール 漫画 読む順番」「東京グール 順番」に関する疑問を徹底的に解説しました。
東京グールを楽しむ一番の近道は、「無印 → :re」の順番を守って本編を完走することです。その後にスピンオフや小説を読めば、キャラクターや世界観の理解がさらに深まり、東京グールという作品をより一層堪能できます。
- 本編の正しい順番は「東京喰種(無印)→ 東京喰種:re」
- 無印(全14巻)で物語が始まり、続編:re(全16巻)で完結します。
- この順番を守ることで、主人公・金木研の成長と物語のテーマをしっかり理解できます。
- スピンオフ作品は本編読了後に楽しむのがおすすめ
- 『JACK』や『JOKER』は本編キャラの過去を掘り下げるサイドストーリー。
- 小説『日々』『空白』『昔日』『:re[quest]』は裏話や空白期間を補完。
- どれも本編必読後に読むことで理解が深まり、感動も倍増します。
- アニメ版は漫画と展開が異なる部分あり
- 特にアニメ第2期「√A」は原作と違うオリジナル展開です。
- アニメ既見者も、混乱を避けるために漫画は最初から通読するのが理想です。
- 時系列で整理すると理解がスムーズ
- 「昔日」や「JACK」などの前日譚 → 無印本編 → 「空白」で補完 → 続編:re → 「quest」で後日譚
- 時系列を把握しておくと、スピンオフの位置づけも明確になります。
- 初心者はまず無印1巻から!
- 世界観・キャラ・テーマが凝縮された無印から始め、続編:reへと読み進めましょう。
- スピンオフは“おかわり”として本編後にじっくり楽しむとベストです。
「読む順番」を正しく押さえ、ぜひ東京グールの壮大で切ない世界を味わってください。

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